ミランティスが「Mirantis OpenStack 8.0」を提供、「言語別の年収ランキング」第1位は? ほか

2016年3月4日(金)
吉田 行男
ミランティス・ジャパンは1日、OpenStackの商用ディストリビューション「Mirantis OpenStack 8.0」を提供すると発表しました。

こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。

3月に入りましたが、今週は前半は雪が降るほどの寒い日があり、後半は春並みの暖かさということで、体調の管理が一段と難しい一週間でした。北日本では相変わらずの厳しい寒さが続くようですが、風邪などを引かないようご注意ください。

今週もOSSに関する注目すべきトピックをとりあげましたので、ゆっくりとご覧下さい。

ミラクル・リナックス、Azure上でOSSの環境構築を自動化するARMテンプレートの作成方法を公開へ

ミラクル・リナックスは26日、Microsoft Azure上の環境設定を容易にするARM(Azure Resource Manager)テンプレートの作成方法を同社のWebサイト「MIRACLE Labs」で2月29日に公開すると発表しました。ARMテンプレートとは、Microsoft Azureへのデプロイに必要なリソース情報を定義したJSONファイルで、外部から渡されるパラメータを変数として定義しテンプレート化しておくことにより、環境構築の手続きを再利用できるようになります。これを利用すると、似たような構成の仮想マシンを複数台デプロイする場合などに環境構築を自動化し、リソースの制御が容易になります。

(参照記事:http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20160226_745599.html

ミランティス、Libertyリリースをベースにした「Mirantis OpenStack 8.0」を提供

ミランティス・ジャパン(以下、ミランティス)は1日、OpenStackの商用ディストリビューション「Mirantis OpenStack」において、新版「同 8.0」を提供すると発表しました。Mirantis OpenStackはオープンソースのクラウド基盤ソフトウェアであるOpenStackをベースに、安定性などを向上させた商用ディストリビューションです。他のディストリビューションと異なりSDN、ストレージ仮想化プラットフォームを含んでおらず、高い可用性を備えたインフラのコントローラとして仮想化、ストレージ、ネットワークプラットフォームの幅広い選択肢をユーザーに提供できます。

(参照記事:http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20160302_746192.html

プログラミング言語別の年収ランキング 1位はPython、機械学習ニーズ増

求人検索エンジン「スタンバイ」を運営するビズリーチは25日、プログラミング言語別の平均年収ランキングを発表しました。1位は「Python」で、機械学習や人工知能分野の盛り上がりを背景にニーズを高めています。また2位以下は、Webのフロントエンドからサーバサイドまで幅広く求人がある「Perl」、ベンチャースタートアップ企業の求人が多い「Ruby」、短時間で大量のリクエストを処理するソーシャルゲームやアドテクノロジーの現場で需要の高い「C」、フロントエンドの動的な要素を担う「JavaScript」――と続いています。

(参照記事:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1602/26/news086.html

HadoopベンダーのHortonworks、アップデートの仕組みを変更―HPEと「Spark」で協力も

米国Hortonworks社は1日、同社のエンタープライズ向け「Hadoop」の配布方法を変更することを発表しました。また、米国Hewlett Packard Enterprise社(HPE)と協力関係を結ぶことも同時に発表しています。具体的には「HDFS」「MapReduce」「Yarn」「Apache Zookeeper」などをはじめとするApache Hadoopのコアコンポーネントは1年ごとにアップデートされることになり、「Spark」「Hive」「HBase」「Ambari」などのコアHadoop上で動作するサービスはグループ化された上で年間を通じてアップデートされることになります。Hortonworksの取り組みはエンタープライズ向けHadoop市場が成熟してきていることを示しており、Red Hatと同様にHortonworksもコアの安定性を維持しつつ、重要なイノベーションを取り込む方向に向かっています。

(参照記事:http://japan.zdnet.com/article/35078825/

東芝、社会インフラなどで使われているNoSQL「GridDB」をオープンソースで公開

東芝は、これまでGridStoreとしてエネルギー管理システムなどの社会インフラで利用されてきた商用のNoSQLデータベースを「GridDB」としてオープンソース化したことを発表しました。GridDBはキーバリュー型を拡張したキーコンテナ型のデータモデルで、時系列データや2次元、3次元の空間データもサポートするNoSQL型データベースです。東芝はオープンソース化の狙いを「Apache Hadoop等のオープンソースソフトウェアとの連携を容易にするため」と説明しています。また、商用版も提供され、同社のサポートや保守を受けることができます。

(参照記事:http://www.publickey1.jp/blog/16/nosqlgriddb.html

編集後記

現在、米国では今秋の大統領選挙に向けて予備選挙が繰り広げられています。その中でも、一番のポイントである「スーパーチューズデー」が今週の火曜日でした。共和党・民主党ともに大勢が決まったような印象ですが、これから秋に向けて、さまざまなことが起こりそうな予感です。

2000年頃からメーカー系SIerにて、Linux/OSSのビジネス推進、技術検証を実施、OSS全般の活用を目指したビジネスの立ち上げに従事。また、社内のみならず、講演執筆活動を社外でも積極的にOSSの普及活動を実施してきた。2019年より独立し、オープンソースの活用支援やコンプライアンス管理の社内フローの構築支援を実施している。

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