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RFIDのデータを活用するために |
第4回:RFIDミドルウェア製品の現状
著者:野村総合研究所 松本 健 2006/8/11
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主なRFIDミドルウェア製品
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今回は現状のRFIDミドルウェア製品とその特長について解説する。
RFIDミドルウェア製品は、ウォルマートによるRFID導入の動きから米国のベンダの製品が目立つが、日本製の製品も増えてきている。以下に主な製品を示す。
ベンダ |
製品名 |
Sun Microsystems |
Sun Java System RFID Software |
IBM |
WebSphere Presmises Server |
Oracle |
Oracle Sensor Edge Server |
BEA(Connecterra) |
BEA Weblogic RFID Edge Server |
OAT Systems |
OAT Foundation Suite (OATxpress) |
iAnywhere |
RFID Anywhere |
Blue Vector Systems |
Edge Manager |
Globeranger |
iMotion for RFID |
NTTコムウェア |
RFIDミドルウェア |
NEC |
RFID Manager |
日立製作所 |
HitRimp/Base |
表1:主なRFIDミドルウェア
表1の主なRFIDミドルウェア製品の傾向を、前回解説したRFIDミドルウェア機能4階層に対応づけて見てみると、プロセス管理層とデバイス管理層に大きな特徴がある。以降では、それらについて解説する。
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プロセス管理層 |
表1を全体的に見ると、プロセス管理層の機能を持つ製品は少ない。初期のRFIDミドルウェア製品は、RFIDリーダ・ライタから送られてくる大量のデータを集約するための機能に特化したものが主流だった。つまり業務・業態によらず、RFIDタグデータをデバイスデータとして捉えハンドリングするものであったのである。
最近ではRFID自体の活用が進むにつれ、実際に利用される業務・業態にフィットするようにアプリケーションとのI/F(インターフェース)や業務ロジックとプロセスの連携機能、すなわちアプリケーション連携層・プロセス管理層の充実がはかられてきている。
それでも、プロセス管理層については業務面から考慮しなければならない部分を多く含むため、まだRFID自体の本格利用が進展途中のために対応が遅れていると考えられる。
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デバイス管理層 |
接続可能なRFIDリーダ・ライタに大きな偏りがある。もともと米国発の製品が多いため、米国で主流であるRFIDリーダ・ライタへの対応(特にUHF帯を使用するRFIDリーダ・ライタ)は比較的進んではいるものの、日本で主流であるRFIDリーダ・ライタ、特に13.56MHz帯への対応はあまりされていないのが現状である。
また、古いタイプや特殊用途のRFIDリーダ・ライタなど非常に多数への対応が考えられるが、実際には各RFIDミドルウェアベンダとも実案件や実験で接続が必要なRFIDリーダ・ライタへの対応を優先して、徐々に対応リーダ・ライタのラインナップを増やしている状態である。
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著者プロフィール
野村総合研究所株式会社 松本 健
1994年早稲田大学大学院理工学研究科卒業後、同年野村総合研究所入社。現在、情報技術本部にてシステム基盤を中心とした新技術の調査・評価を行うITエンジニアとして活動。最近ではESB/BPM/ユーティリティコンピューティング/サーバベーストコンピューティング/RFIDミドルウェアなどの調査・評価を行っている。
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