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はじめに
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前回はOracle Clusterwareから「Oracle Real Application Clusters(RAC)」のインストール方法と環境の構築方法について紹介しました。今回は、Oracle RACの可用性とパフォーマンスチューニングについてテスト環境を用いながら解説します。
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前提となる環境 |
今回は、Oracle RACの可用性とパフォーマンスチューニングについて、現場に立つSEらしく、実機での画面例や設定例を中心に解説していきたいと考えています。なお、今回の記事中で、特に可用性については、環境によって異なる動作をする可能性があります。
記事中で前提となっている環境は以下の通りです。ただし、この環境や記載した設定例は筆者らが動作保証などをするものではない点に注意してください。必ず読者の環境で検証を行った上で適用していただくようにお願いします。
- ディスクインターフェース:SCSI
- LANインターフェース:1Gbpsイーサネット(1サーバあたり2個)
表1:サーバハードウェア
- Red Hat Enterprise Linux ES 3 Update7
- Oracle Clusterware 10g Release 2 R10.2.0.2
- Oracle Database 10g Release 2 R10.2.0.2
表2:サーバソフトウェア
- Windows XP Professional Service Pack 2
- Oracle Client 10g Release 2 R10.2.0.2
表3:クライアントソフトウェア
項番 |
サーバ名 |
インスタンス名 |
1 |
pe26501 |
ThinkIT1 |
2 |
pe26502 |
ThinkIT2 |
表4:2台のサーバによるOracle RACデータベース「ThinkIT」
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高可用性を提供できる障害例 |
Oracle RACは高可用性とリニアなスケーラビリティを両立させた新世代クラスタシステムであり、高い信頼性と管理性を備えています。しかし、全ての障害に対応したり、高可用性を提供できるわけではありません。
たとえばインスタンス障害やサーバ障害には対応できますが、ストレージ障害やサイト障害には対応できません。なおストレージ障害やサイト障害にはData Guard機能で対応できますが、本記事では範囲外なので割愛しています。
では実際に4つの障害を例にして、Oracle RACがどのようにインスタンス障害やサーバ障害に対応するかを紹介します。今回はインスタンスまたはサーバがダウンした状況を想定し、Oracleが稼動を続け、高可用性を提供できている点について確認します。
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著者プロフィール
株式会社日立システムアンドサービス オープンソリューション本部 プロフェッショナルサービス部 竹村 浩二
日立システムに転職し、8年目。Oracle Databaseの設計/構築/移行/技術支援などに携わっている。Oracle RACを使った高い信頼性と高可用性を備えたデータベース構築も手がける。2004年には、新資格でのORACLE MASTER Platinum Oracle9i Databaseを国内第一号にて取得したほか、本年、同Oracle Database 10g を同じく国内第一号にて取得している。
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