
オープンソースカンファレンス 2007 Tokyo/Spring、セミナーレポート「VistaへのSamba対応状況」
Windows VistaSambaネットワーク環境
2007/3/19 17:45
接続性は確保されるWindows VistaとSamba
3月16日、17日の2日間にわたって、日本電子専門学校にて開催された「オープンソースカンファレンス 2007 Tokyo/Spring」の中から、セミナー「VistaへのSamba対応状況」の模様をお伝えする。
日本Sambaユーザ会のたかはし もとのぶ氏によって行われた本セッションでは、SambaのWindows Vistaへの対応について、デモを交えながら解説された。
日本Sambaユーザ会 たかはし もとのぶ氏
参加者の中にはまだWindows Vistaに触れたことがないという人もいたため、Windows Vista側のネットワーク環境についての紹介もあわせて行われた。
たかはし氏によると、Windows VistaはネットワークプロトコルとしてSMB 2.0を主にサポートしているが、過去のリソースにアクセスするためにSMB 1.0にも対応しているとのこと。現状のバージョン3系列のSambaは、この過去のリソースとしての互換性を提供することから、SMB 2.0の新機能は利用できないという制限はあるものの、Windows Vistaからの接続は問題なく行われるとのことだ。
実際にデモンストレーションとしてWindows VistaとSambaを利用したサーバを仮想環境上に用意し、接続や新規ファイルの作成などの操作を実演した。また適切な設定を行っておくことでWindows側の機種依存文字も利用可能だ。なお、Sambaのバージョン2系列では、共有リストに対応しておらず、共有リスト配下のディレクトリを指定することでアクセス可能とのことだ。
Sambaのバージョン3.0.8以降での新機能として、JIS2004への対応があげられる。UTF-16でのみ表示可能なJIS2004で追加された文字(2バイトおよび4バイト文字)がファイル名として利用できるようになる。それ以前のバージョンでは、ネットワーク上の文字コードとしてUTF-16がサポートされておらず、4バイトで表現される303文字について表示できなかったとのこと。なお、これらの文字を利用するにはSamba側で文字コードをUnicodeへ変更する必要があるとのこと。
さらにUTF-16文字を扱う注意点として、SambaがサポートしていてもOS側で完全サポートしているわけではなく、バックアップやファイルコピーをcronで自動実行する場合に問題が発生するケースもあるという。
結論として、現状のバージョン3系列のSambaはWindows Vistaに対して、最低限の接続性は確保しているが互換性の面でサポートしきれない部分もあるという。これについては今後のリリースに期待したいとのことだ。
最後に次期バージョンであるSambaバージョン4系列についての概要が紹介された。テクニカルプレビュー1から4までが公開された1年間の中で、とりあえず開発者がテストできるように最低限の機能を実装した段階から進歩していないという。β版レベルのものが完成するまでは今後1年は要するだろうと、締めくくった。
(ThinkIT編集局 神保 暢雄)