レッドハット、Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 5の提供開始

2014年7月26日(土)

Red Hat, Inc.は、Red HatのOpenStackディストリビューションとして3世代目にあたるRed Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 5の提供開始を発表した。Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platformは、先進的なクラウドユーザー、通信事業者、インターネットサービスプロバイダ(ISP)、およびパブリッククラウドホスティングプロバイダが、クラウド基盤としてOpenStackを利用することを想定して設計されている。

Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platformは、エンタープライズクラスのクラウドプラットフォームとして、Red Hat Enterprise Linuxをベースとしており、OpenStackテクノロジと共同エンジニアリング、そして統合が行われている。 Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platformにより、IT部門に対して俊敏性の高いプラットフォームを提供することで可用性、セキュリティ、そして性能について妥協することなく、エンドユーザーの要求に応えることができる。

Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 5は、OpenStack Icehouseリリースに基づき、エンタープライズにおけるOpenStackテクノロジの採用推進、およびクラウドプラットフォームとしての信頼性と安定性を高めるため、以下のような新機能、強化を行なっている。

・3年間のサポートライフサイクル
エンタープライズのクラウド環境に必要な安定性とサポートを3年間に延長した。受賞歴を誇るRed Hatのグローバルサポートサービスチームと、数百におよぶ認定ソフトウェア、ハードウェア、およびサービスパートナーとの共同サポート関係を含む世界最大の商用OpenStackパートナーエコシステムに支えられ、お客様は本番環境で必要となるサポートを受けることができる。

・VMwareインフラストラクチャのサポート
既存のVMware vSphereおよびVMware ESXiのリソースをOpenStackコンピュート(Nova)ノード用の仮想化ドライバとして使用し、OpenStackダッシュボード(Horizon)からシームレスな形で管理できる。さらに、Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 5は、OpenStackネットワーキング(Neutron)用VMware NSXプラグインと、OpenStackブロックストレージ(Cinder)用VMware Virtual Machine Disk(VMDK)プラグインをサポートする。

・ワークロード配置の改善
サーバーグループによって、分散アプリケーションの柔軟性を最大化するために広範なOpenStackクラウドに渡ってワークロードを分散したり、または通信レイテンシを軽減する必要がある複雑なアプリケーションの性能を最大化するために同一、近接した配置が可能。

・米国および英国の新しい暗号セキュリティ要件に対応する、仮想マシンのサポート向上
Red Hat Enterprise Linux 7で追加されたパラバーチャライズド乱数生成器デバイスを使用して、ゲストアプリケーションの暗号ルーチンからより高品質な暗号化を利用し、性能の向上を実現できる。

・ネットワークスタックの相互運用性向上
Neutron用の新しいモジュール形式プラグインアーキテクチャによって、OpenStackデプロイメントに新しいネットワーク技術を容易に追加できる。この新しいアーキテクチャは、異種混合のネットワーク環境を使用しているお客様がOpenStack環境で各種ネットワークソリューションを併用する手段を提供する。

さらに、OpenStackデータ処理サービス(Sahara)をテクノロジプレビューとして提供し、OpenStack上のHadoopクラスタの高速なプロビジョニングと容易な管理を可能にする。Hadoopは大量データの格納と分析に使用され、Saharaとの組み合わせによって、データ駆動型アプリケーションを短時間で作成してオープンハイブリッドクラウド上にデプロイするための強力なプラットフォームを提供する。


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