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次世代データセンターのロードマップ

2010年2月23日(火)
小宮 崇博

ハイパーバイザの効率向上

データセンター運営で重要なポイントは、ハイパーバイザの効率化である。CPUの性能が高まっているためにあまり注目されてはいないが、実はハイパーバイザを使うと、仮想化を利用しない場合と比べて30%から50%の性能低下が発生する。これは主に、ハイパーバイザによる完全仮想化のオーバーヘッドである。

Brocadeやほかのベンダーも、ハイパーバイザのオーバーヘッドを解消するため、I/Oアダプタ(ネットワーク・カードやストレージ接続用アダプタ)の仮想化を実現しようとしている。PCI-Expressで規定されているSingle Root I/O Virtualization(SR-IOV)技術を適用した準仮想化ドライバを使うことで、このオーバーヘッドを小さくすることができる。

また、仮想化環境では、複数の仮想サーバーのトラフィックを単一の割り込みコントローラが制御することによるオーバーヘッドが発生する。Brocadeでは、この問題を回避する仕組みを用意するとともに、仮想サーバーごとに仮想キューを備えるなどサーバー仮想化に適したアダプタ製品を提供する予定である。

一方、ハイパーバイザの負荷を軽減し、多くの仮想サーバーを集約すると、仮想サーバー間のトラフィックの多くが物理サーバー内に閉じることになる。すると、ハイパーバイザが実装しているソフトウエア・スイッチの負荷が無視できなくなる。このため、ソフトウエア・スイッチの処理をハードウエアにオフロードすることが重要になってくる。

こうした背景の下、IT業界では、ネットワーク・カード(NIC)をスイッチ機器として動作させてフレーム転送させる仕組み(Virtual Ethernet Bridge)や、外部スイッチにおいて仮想サーバー間トラフィックに対してポリシーを適用する仕組み(Virtual Ethernet Port Aggregator)など、多くの仕組みを標準技術として議論(IEEE802.1Qbg, 802.1Qbh)している。

まとめ

ここまで4回にわたって、仮想化環境のプラットフォームである次世代データセンターに求められるネットワーク技術について解説してきた。前半では、特に重要な点として、ネットワークにおいて管理すべきポイントと管理フレームワークについて解説した。Brocadeでは、連携APIの提供により、ビジネス・システム全体として運用管理できるよう心がけている。

連載の後半では、次世代ネットワークのアーキテクチャを構成する技術について解説した。Brocadeの技術と製品を使えばデータセンター・ネットワークをエンド・ツー・エンドで構成できることが理解できると思う。今後もデータセンター技術に関心がある方は、Brocadeの動向に注目していただきたい。

4回の短い連載では語れなかったことも多いが、Brocadeでは無償セミナーも随時開催している。興味を持った方は、ぜひ、こちらにも参加していただきたい。

ブロケードコミュニケーションズシステムズ
UNIXサーバメーカや運用管理ソフトウェアメーカでSEを勤め、2001年からブロケードに所属。主にFC-SANスイッチのプリセールスに携わり、2008年からは新技術、新製品の開発などの日本での技術サポートを行なう。現在は、ソリューション・マーケティングとして、FC-SANだけではなく、LAN/WANやI/O仮想化なども含めた広範なネットワークソリューションの提供に向け活動をしている。個人的にもストレージエリアネットワーク啓蒙のためのメーリングリストを主催している。
http://groups.yahoo.co.jp/group/san-tech/

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