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OLAP分析機能を使う

2010年3月26日(金)
川西 修司

BIサーバーへの公開

BIサーバーの準備

作成したキューブをBIサーバーのユーザー・コンソールで表示するためには、いくつかの設定が必要です。まずは、BIサーバーにパブリッシュ・パスワードを設定する必要があります。さらに、管理者コンソールを利用してBIサーバーからDWHに接続する設定を施す必要があります。

パブリッシュ・パスワードの設定方法や管理者コンソールの詳細は、第1回の3ページ目、「BIサーバーの設定」で解説しています。なお、CEの場合、管理者コンソールは「/administration-console/start-pac.bat」(Linuxの場合、start-pac.sh)を実行して起動します。

DWHへの接続設定は、管理者コンソールの「アドミニストレーション」メニューを選択すると現れる「データソース」タブを利用します。ここで、スキーマ・ワークベンチと同様の情報を設定します。

なお、BIサーバーのユーザー・コンソールは、CEの場合、「/biserver-ce/start-pentaho.bat」(Linuxの場合は「start-pentaho.sh」)を実行して起動します。

スキーマ・ワークベンチでパブリッシュ

それでは、スキーマ・ワークベンチを使ってBIサーバーにキューブをパブリッシュしてみましょう。

1)スキーマ・ワークベンチのメニュー「ファイル」から「Publish」を選択します。

2)リポジトリにログインします。パブリッシュ・パスワードとURLを入力して「OK」をクリックします。URLは、CEの場合は「http://localhost:8080/pentaho/」(User/Passwordに「joe/password」を設定)、EEの場合は「http://localhost:18080/pentaho/」(User/Passwordは管理者ユーザーのIDとパスワード)を入力します。

3)パブリッシュします。Locationを任意で選択し、Publish SettingsのPentaho or JNDI Data Sourceに、BIサーバーの接続設定と同様のJNDI(Java Naming and Directory Interface)名を設定します(図3-1)。Register XMLA Data Sourceにチェックして「Publish」をクリックします。

4)パブリッシュが成功すれば、ユーザー・コンソールで確認できます。ユーザー・コンソールにログインし、ファイル・メニュー「新規作成」の「アナリシス・ビュー」を選択するか、ログイン後画面の「New Analysis View」(CEの場合)を選択します(EEでは「New Analyzer Report」)。

5)アナリシス・ビュー画面で、作成したスキーマ(Fruitveg Schema)とキューブ(Fruitveg Cube)を選択します。「OK」をクリックすると、アナリシス・ビューが確認できます(図3-2)。アナリシス・ビューでは、ドリリング、スライシング、ダイシング、ソート、MDX、グラフ表示、PDF/Excel出力などの機能があります。

EEでは、JPivotのアナリシス・ビューのほかに、アナライザ・レポート機能があります。アナライザ・レポートを用いると、スキーマ・ワークベンチで作成したキューブをもとにして、ドラッグ&ドロップで簡単に分析レポートを作成できます(図3-3)。ログイン後画面の「New Analyzer Report」を選択します。

アジャイルBI

4回にわたって、オープンソースBI「Pentaho」を解説しました。今回が最終回ですが、本連載を機会に、オープンソースBI Pentahoを体験していただければ幸いです。

最後になりましたが、今後のPentahoについて紹介します。

BI(ビジネス・インテリジェンス)のプロジェクトでよく遭遇する問題は、ユーザー企業が明確なアウトプット・イメージ(どんなダッシュボードを構築したらいいのか、どんなキューブを作ればいいのか、など)を持っていないという点です。

業務システムと違い、BIは、設計仕様をしっかり決めることが難しいという状況にあります。「どのように分析すれば成果が上がるか」は、やってみなければ分からないのです。

テンプレートの活用も話題に上がりますが、プロジェクトの初期段階においてイメージを持つためには効果があるものの、それが自社にとって最適なものとは限りません。

結局、マネージメント全般に言えることですが、PDCA(計画、実行、検証、再度計画)のプロセスが重要です。

一方、商用BIツールは非常に高い買い物です。試すには、慎重を重ねた検討と、リスクを受け入れる勇気が必要です。

この点、Pentahoはオープンソースであるため、低価格で導入し、PDCAのサイクルを素早く回すことができます。迅速かつ軽量、反復的な開発アプローチが可能です。筆者が所属するKSKソリューションズでは、ソフトウエアのアジャイル開発手法に通じるこのコンセプトを「アジャイルBI(Agile BI)」と呼び、提唱しています。

株式会社KSKソリューションズ
2006年KSKソリューションズ設立メンバーの1人。エンジニアとして主にオープンソースBI Pentahoを利用したBIシステムの構築に従事する。Pentaho日本語サイト(http://www.pentaho-partner.jp/)の運営やツールの日本語化、導入からサポート、トレーニングなど活動は幅広い。

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