モジュールのインストール!
静的モジュールとDSOモジュールのインストール
前述したように、モジュールを追加する方法は以下の2通りあります。
・Apache本体にモジュールを組み込む方法(静的組み込み)
・DSO(Dynamic Shared Object)でモジュールをロードする方法(動的組み込み)
タイプ別にApacheモジュールを追加する方法を簡単に解説します。ただし最近では、Apache本体プログラム同様に、モジュールもパッケージ管理ツールでインストールできることが多くなっており、ここで紹介するインストール方法を使用する機会は減ってきています。
しかしディストリビューターから提供されないサードパーティー製モジュールや、実験的に提供されているモジュールでは、以下に紹介するようなソースファイルを使ったインストール方法を使用します。
なおモジュールをビルドするためには、gccなどの開発環境が必要です。パッケージ管理ツールなどを利用し、事前に開発環境を整えておきます。
静的モジュールのインストール
静的モジュールをインストールするには、モジュールをApache本体へ組み込む必要があります。そのためにはApacheの再インストールが必要です。インストールの際に実行するconfigureで、「--enable-モジュール識別子」オプションを使って、追加するモジュールを指定します。
# cd /..Apacheのソース../
# ./configure --enable-モジュール名
その後、以下のコマンドを実行してインストールします。
# make
# make install
Apacheのソースアーカイブは「Downloading the Apache HTTP Serve(http://httpd.apache.org/download.cgi)」からダウンロードできます。Apacheのソースアーカイブに収録されているモジュールなら、configureに「-h」オプションを付加することで、モジュールインストールに必要なオプションを見つけることができます。
Apacheのソースアーカイブに含まれない、サードパーティー製モジュールでは、それぞれのモジュールに付属するドキュメントに従います。モジュールによっては、静的組み込みに対応しない場合があります。
この後は設定ファイル「httpd.conf」を編集し、モジュールの動作に必要な設定を行います。その後、前半で紹介した「httpd -M」でモジュールが静的に組み込まれていることを確認し、Apacheを起動します。なおモジュールを削除するにはApacheをビルドし直す必要があります。
次は、DSOモジュールのインストールについて紹介します。