Macで仮想化環境を作るには?

2008年9月4日(木)
masuidrive

ネーティブ仮想化

 ネーティブ仮想化を実現するアプリケーションは3つあります。

 1つ目が、「Parallels Desktop for Mac」です。これは、Intel Macとして初めてリリースされた仮想化環境で、歴史が長い分、細かい配慮が行き届いているのが特徴です。現在はサーバ版のParallels Server for Macもリリースされています。開発元はParallels社(http://www.parallels.com/)、日本代理店は株式会社ラネクシー(http://www.runexy.co.jp/products/parallels-mac/)により販売されています。価格は18,900円です。

 2つ目が「VMware Fusion」です。これは、Windowsでも定評のある仮想化環境のOS X版で、64ビット版ゲストOSをサポートするなど、高度な仮想化が特徴です。開発元はVMware(http://www.vmware.com/jp/products/fusion/)です。

 3つ目が「VirtualBox」です。オープンソース版も公開されている仮想化環境です。通常版も「個人利用または評価目的に限り無料」と記されており無料で利用できます。どちらもVirtualBoxのダウンロードページ(http://www.virtualbox.org/)よりダウンロードできます。FAQ(http://www.virtualbox.org/wiki/Licensing_FAQ)によれば、商用利用でサポートなどが必要な場合は、直接innotek社に問い合わせてほしいと書かれています。

APIエミュレーション

 続いてAPIエミュレーションの例として、「CrossOver Mac」を紹介します。これはオープンソースのWINE(http://www.winehq.org/)をベースにしたWindows APIエミュレーション環境です。ただし対応アプリケーション以外は動かない場合がありますので、注意してください。開発元は、CodeWeavers社(http://www.codeweavers.com/site/products/)、日本代理店は株式会社ネットジャパン(http://www.netjapan.co.jp/r/product_mac/item006/)です。

 仮想化環境ではありませんが、最後にIntel Mac上で別のOSを動かすための一般的な手段である「BootCamp」を、参考のために紹介します。これはIntel Macの上でWindowsなどOS X以外のOSを直接起動させるためのアプリケーションで、OS X 10.5標準添付されています。

 BootCampは仮想化を行わず実際の環境で動きますが、OS起動時にBIOSのエミュレーションを行い、MacでもPC向けのOSのインストール/起動を可能にしています。そのため、仮想化に伴うパフォーマンスの劣化などは起こりません。

 次は、仮想化の方法を比較してみましょう。

PukiWikiなどのオープンソース活動を経て、2005年からRuby on Railsに的を絞り、WEB2.0社 PingKingやニフティ アバウトミーの開発に関わる。これまでのフリー活動から転身し、2007年は1年だけ会社員として働いた後、起業のため渡米。2008年4月にBig Canvas Inc.設立。現在、米ベルビュー在住。http://bigcanvasinc.com/http://blog.masuidrive.jp/

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