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無料で使えるRed5とは?

2008年11月5日(水)
澤村 正樹

Red5 vs. FMS

 Red5はバージョン0.8のリリース候補版が最新で、いよいよ正式版に近づいてきた感があります。コミュニティーでの議論も盛んで普段からメーリングリストでは活発な議論がされています。

 Red5の公式サイトは、Open Souce Flash(http://osflash.org)というFlash環境をオープンソースで実現するための情報を集めたサイト内にあります。Red5以外にもFlash関連のたくさんの興味深いプロジェクトが進行中です。興味のある方はいろいろと試してみると面白いかと思います。

 それでは、Red5と本家FMSを比較してみましょう。

 Red5は、まず何と言っても無料です。これは予算が少なかったり実験的なプロジェクトの場合には大きな魅力となるでしょう。

 また、サーバー側の実装もFMSではサーバーサイドActionScriptであるのに対し、Red5ではJavaで書かれています。ActionScriptに慣れたFlashデベロッパーにとってはやや敷居が高いと言えなくもないですが、より普及したJavaテクノロジーを利用できることの利点も多々あります。

 例えば、データベース接続にJDBCを使えることや、将来的にはJRubyやJythonなどのサポートも見込まれていることなどが挙げられます。それが実現するとサーバーサイドの実装がRubyやPythonなどを使ってより簡単にできるようになるでしょう。ゆくゆくはサーバーサイドActionScriptの実装も考慮されているようなので、そうなると現在FMSで動いているコードがそのままRed5で動く、ということも現実的になってくるかもしれません。

 サポートするプロトコルの観点でも、違いは少なくなってきています。RTMPやRTMPTをはじめ、現在のバージョンではSSLを利用したRTMPSも実装されました。ただし、Adobe社のDRMであるRTMPEはRed5では扱えませんので、RTMPEを利用したい場合はFMSを選ぶことになります。

まとめ

 Red5は、機能的にはFMSに迫るものがあります。ですが長い間、実際にサービスをする上でのスケーラビリティは不安視されてきました。しかし、最近のバージョンではクライアントの接続を受ける一次サーバーであるエッジと、そこから接続する本体であるオリジンサーバーを分ける形でのスケーラビリティの確保が盛り込まれています。今後もその点は重点的に開発ポイントになっているようですので、より多くのクライアントに耐える形での利用も現実的になってくると思われます。

 いかがでしたでしょうか。ここまでRed5について興味をもっていただけたかと思います。まとめると、動画配信はもちろんFlashアプリケーションの可能性をより広げるにはサーバー連携が必要で、そのための選択肢としてはもともとはFMS一択でしたが、Red5を使うというのも選択肢に加えてもよい状況になってきていると思います。何と言っても無料ですので、まずは試してみると思いがけないアイデアがわいてくるかもしれません。

 次回は、実際にRed5をインストールし、同梱(どうこん)されているデモ・アプリケーションを試していきます。より具体的に「できること」のイメージが分かるはずです。お楽しみに。

 なお、本稿の執筆にあたって、以下を参考にしました。

「Open Source Flash」(http://osflash.org/)(アクセス:2008/10)

「BlazeDS Documentation」(http://opensource.adobe.com/wiki/display/blazeds/Developer+Documentation)(アクセス:2008/10)

NTTレゾナント株式会社
1976年生まれ、横浜国立大学電子情報工学科卒業。論文査読システムや写真ストックサイトなどのフロントエンドエンジニアリングを経て、角川書店系のウォーカープラス・ドット・コムにて各種サービス開発にかかわる。現在はNTTレゾナント「goo」にて検索サービスを中心としたエンジニアリングとユーザーインターフェース設計、および新サービスの企画立案に携わる。gooラボ:http://labs.goo.ne.jp/

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