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de:code 2019開催。自動運転車からMicrosoft 365、Azure、HoloLens 2までの基調講演まとめ

2019年7月11日(木)
高橋 正和

Microsoft 365のコラボレーションで生産性のパラダイムシフト

Microsoft 365は第3の波

続いて登場した米Microsoftのジャレッド・スパタロウ氏は、生産性とMicrosoft 365について語った。

米Microsoft ジャレッド・スパタロウ氏(コーポレートバイスプレジデント Microsoft 365)

スパタロウ氏は、世の中もビジネスも指数関数的な変化が起きており、それに伴って働き方も進化して生産性を上げる必要があると語った。そして、Microsoftは複数のイノベーションを統合して生産性のために何ができるかを考える時期にきていると述べた。これまでのMicrosoftの歴史を振り返ると、まず70年代後半から80年代初頭は職人のようにアプリの使い方を学ぶ時代だった。その後、デバイスが中心になり、世界中の人がスマートフォンを毎日持ち歩いている時代になった。そのうえでスパタロウ氏が新しく考える時期が「第三の波」だ。中心に人があり、その周囲に人を助けるためのアプリやデバイスが存在する。「パラダイムシフトにより、人に焦点を当てる、世界一の生産性のためのツールがMicrosoft 365だ」と説明した。

Microsoft 365のパラダイムシフト

OutlookやEdge、Wordのコラボレーション機能

その実例を、米Microsoftのメアリー・シェパード氏がデモした。

米Microsoftのメアリー・シェパード氏

まずスマートフォンからOutlookを見ると、ミーティング日時を尋ねるメールが入っている。それに返信を書き始めてから、カレンダーを開いて予定をチェックし、即座に候補日を返答。

スマートフォンのOutlookから予定を返信

続いて、電子メールダイジェスト。1週間の仕事のパターンや約束の確認、レコメンデーションなどが表示される。

電子メールダイジェスト

さらに、スマートフォンのTeamsについては、ロックスクリーンからメッセージを確認できるところや、OneDriveでチームミーティングのファイルを共有できるところがデモされたほか、Visual StudioからプッシュなどGitHub関連の操作ができるところも見せた。

OneDriveでファイルを共有

スマートフォンの次はWindows 10だ。画面をPCに切り替えて、まず、Windows Updateを7日間一時停止する機能が示された。続いて、通知のポップアップから通知の設定を変更するところもデモされた。

Windows Updateを一時停止

Edgeの新機能については、Collectionsの機能をデモ。Webドキュメントから画像をドラッグ&ドロップして集めたり、集めたものをWordやExcelにエクスポートしたりできる。

EdgeのCollections

続いて、WordのIdeasの機能が紹介された。AIが文書を分析するもので、使われている略語などの情報を表示したり、「“chairman”を“chairperson”に」といった改善を提案したりしてくれる。さらに、文書中で同僚にコメントを求め、それがOutlookでの連絡になる機能なども示された。

WordのIdeas。右に文書の情報を表示

React Native for WindowsやWSL 2などBuildでの発表を紹介

そのほかにも、スパタロウ氏はMicrosoft Build 2019で発表されたWindowsのアップデートを紹介した。まずはReact Native for Windowsだ。React NativeはJavaScriptでiOSやAndroidのネイティブアプリを作れるフレームワーク。このReact NativeでWindowsアプリも作れることになる。スパタロウ氏は、Visual Studioでフォームにカレンダーコントロールを貼った簡単なアプリを紹介し、XAMLで指定されたコントロールと、そこに指定されたアクションのコードを見せた。

React Native for Windows

React Native for Windowsのコード

続いて、Microsoft Windows Terminalだ。開発者向けのターミナルで、PowerShell、CMD.EXE、Ubuntuの3つのシェル環境ををタブで切り替えて使える。Unicodeをフルサポートして合字や絵文字にも対応する。オープンソースで開発され、GitHubで公開される。

Microsoft Windows Terminal

Microsoft Windows Terminalの画面

次は、Microsoft Windows Subsystem for Linux (WSL) 2。2017年に正式版となった従来のWSL(WSL 1)はWindowsカーネルがLinuxカーネルをエミュレートしたものだったが、WSL 2では軽量ハイパーバイザーでフルのLinux 4.19カーネルが動く。壇上では、WSL 2のLinuxでVS Codeが動いているところなどが示された。また、JavaScriptのパッケージをインストールをインストールするnpm installコマンドをWSL 2とWSL 1で実行し、4.4秒と31秒という大差がつくというI/Oパフォーマンスを見せた。

Microsoft Windows Subsystem for Linux (WSL) 2

1つのWindowsの中でWindowsのEdgeとWSL 2のVS Codeが動作

WSL 1とWSL 2でnpm installコママンドを実行

次は、OfficeのFluid Framework。Officeをコンポーネントに分割することで、複数人がWeb上で共同作業をできるようにするという。その例として、東京とシアトルで共同作業するところや、9つのウィンドウを開き1つの文書を8つの言語にリアルタイム翻訳するところが見せられた。また、WordとTeamsのメッセージで表を共有し、それぞれで編集できるところなども示された。

Fluid Framework

Fluid Frameworkを使って共同作業

1つの文書を8つの言語にリアルタイム翻訳

Microsoft Edgeについては、Chromiumエンジンをベースにしたバージョンのほか、シェパード氏も紹介したCollectionsの機能や新規タブ画面のカスタマイズ、Unrestricted/Balance/Strictの3段階のプライバシー設定などを見せた。

Edgeの新規タブ画面のカスタマイズ

3段階のプライバシー設定

プライバシー設定によってブロックした数が表示される

Teamsについては、ファーストライン(現場)ワーカー向けの機能を紹介。カメラからアップロードするスマートカメラ機能や位置情報の共有、仕事のシフトの管理などがあるという。また、ビデオ通話についても、字幕機能や最大9人での会議、ホワイトボードのオーバレイ表示などが紹介された。

Teamの新機能

スマートカメラ

位置情報の共有

仕事のシフト管理

字幕機能

さらにTeamの事例として、三井物産の事例をビデオで紹介。世界中に散らばった人材がTeamでコミュニケートできるという内容だ。

三井物産の事例

フリーランスのライター&編集者。IT系の書籍編集、雑誌編集、Web媒体記者などを経てフリーに。現在、「クラウドWatch」などのWeb媒体や雑誌などに幅広く執筆している。なお、同姓同名の方も多いのでご注意。

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