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de:code 2019開催。自動運転車からMicrosoft 365、Azure、HoloLens 2までの基調講演まとめ

2019年7月11日(木)
高橋 正和

AzureのGitHubからデータベース、IoTまでの新機能

Visual StudioやGitHubなど開発関連の新機能

スパタロウ氏と入れ替わって登場したのは、米Microsoftのジュリア・ホワイト氏だ。開発ツールやAzureのサービスについて、Microsoft Build 2019で発表された新機能を中心に語った。

米Microsoft ジュリア・ホワイト氏(コーポーレートバイスプレジデント Azure)

最初のカテゴリーは開発者向けツールだ。ホワイト氏はVisual StudioやVisual Studio for Mac、Visual Studio Codeを挙げ、「StackOverflowの調査では、よく使われている開発ツールの1位がVisual Studio Code、2位がVisual Studio」と語った。Visual Studioシリーズで新たに発表されたのが、ブラウザベースの開発ツール「Visual Studio Online」だ。ブラウザでVisual Studio Onlineのサーバーにアクセスするだけで、どこからでもVisual Studioのような機能を使えるという。

Visual Studio Online

続いて、ホワイト氏は2018年のGitHub買収について言及。3600万以上の開発者が利用しており、CI/CDなどのDevOpsと組み合わせて使われることも多い。ホワイト氏は、GitHubとAzure DevOps(旧名Visual Studio Team Services)の組み合わせとして、Azure PipelinesでCI/CDを実行する例を紹介した。そのAzure DevOpsの新機能として、ホワイト氏はYAML定義のCI/CDを使用した統合パイプラインや、Kubernetesとのパイプライン統合、マルチクラウド+ハイブリッドクラウドのサポートを紹介した。

Azure DevOpsの新機能

また、GItHubについて、Python開発コミュニティやShell社が利用していることを紹介。ShellはAzure DevOpsを使っている最大規模の会社でもあるという。そして、企業向けのGitHub+Azureの新機能として、GitHubとAzure Active Directoryの同期サポートやGitHubアカウントによるAzureへのサインイン、Visual Studio+GItHub Enterprise統合サブスクリプションを紹介した。

GitHubとAzure Active Directoryの同期サポート

GitHubアカウントによるAzureへのサインイン

Visual Studio+GItHub Enterprise統合サブスクリプション

Azure DevOpsをデモ

ここで、日本マイクロソフトの井上章氏が登場。入力された文章から感情分析するアプリを、Azure DevOpsを使ってVisual StudioからGitHubにコードをプッシュし、Azure Kubernetes Service(AKS)にデプロイする例をデモした。

日本マイクロソフト 井上章氏

分析するアプリ

CI/CDの流れ

井上氏はまず、Azure DevOpsのダッシュボードで自分にアサインされたタスクを確認。次にVisual Studioへ移り、IntelliSenseのようにしてAIがコードを推奨するIntelliCodeや、コーディングルールに基づく警告などをデモした。そして、プッシュなどGitHub関連の操作もVisual Studioからできるところを見せた。

Azure DevOpsで自分のタスクを確認

IntelliCode

コーディングルールに基づく警告

GItHub関連の操作

続いて、GitHubやAzure Pipeline、Azure Boardを見せ、プルリクエストをトリガーにしてAzure Pipelineを実行し、テストが成功すればmasterにマージしてAzure Boardに通知するところも見せた。

プルリクエストをトリガーにAzure Pipelineを実行してmasterにマージ

さらに、Azure Pipelineのマルチクラウド対応や、Pipeline構成の作成をサポートする機能、Azure DevOpsからKubernetesの状況を確認する機能などもデモした。

Azure Pipelineから複数のクラウドにデプロイ

Azure Pipeline構成を作る

Azureのクラウドネイティブアプリ向け新機能

2つめのカテゴリーは、クラウドネイティブアプリだ。ホワイト氏はまず、Azureのサーバレスコンピューティングのプラットフォームとして、App ServiceとAzure Functions、AKSの3つを挙げた。そのうえで、App Service on Linuxの新機能として、無料サービスプランが利用可能になったこと、仮想ネットワークをサポートしたことを紹介。また、Azure Functionsの新機能として、Azure API Managementとの統合機能や、Premiumプランでコールドスタートなしになったこと、PowerShellサポートを紹介した。

App Service on LinuxとFunctionsの新機能

AKSで新しく一般提供される機能としては、Virtual Kubeletをベースにした仮想ノードの機能が紹介された。Virtual Kubeletは、MicrosoftがCNCFに寄贈したものだ。

AKSの新機能

また、新しいオープンソースプロジェクトとしてKEDAが紹介された。イベント駆動でコンテナを自動スケールさせるもので、Red Hatと共同で開発したという。

KEDA

続いて、エッジデバイス。Azureのエンジデバイスには、Azure StackやAzure Data Box、Azure Sphere、Azure Kinect、HoloLensなどがあり、何百社ものパートナーがAzure Edge認定デバイスを提供中だ。その例として、スターバックスがコーヒーマシンにガーディアンモジュールを付けてAzureに接続していることが紹介された。

スターバックスの事例

IoT Centralでデバイスを簡単に処理するデモ

ここで、Seeedの松岡貴志氏と日本マイクロソフトの太田寛氏が、Azureとエッジデバイスについてデモした。松岡氏は、IoT Centralを使ったセンサーなどのデバイスの処理をデモ。まず温湿度センサーからのデータを処理するコードを用意し、デバイステンプレートに追加してグラフを表示してみせた。また、アラートを設定し、画面上のボタンを押すとデバイスのLEDが点灯するところを見せた。もう1つ、IoTプラグアンドプレイの例として、Seed ReButtonを接続してみせた。デバイスはJSONで定義されており、自動的にデバイスが登録される。

Seeed 松岡貴志氏

デバイステンプレートに追加

アラートからデバイスのLEDを点灯

IoTプラグアンドプレイでSeed Rebuttonを接続

太田氏はAzure Kinectの新機能を紹介。狭い画角で遠くまで認識する機能や広角で多人数を認識する機能をはじめ、人間のスケルトンを機械学習で認識するところ、解像度が4倍になったこと、複数デバイスを接続して360度認識するところ、進化した深度センサーで人間の心拍を検出するところ、音声をAzure Cognitive Serviceで文字起こしするところなどがデモされた。

日本マイクロソフト 太田寛氏

Azure Kinectで多人数を認識

Azure Kinectで心拍を検出

フリーランスのライター&編集者。IT系の書籍編集、雑誌編集、Web媒体記者などを経てフリーに。現在、「クラウドWatch」などのWeb媒体や雑誌などに幅広く執筆している。なお、同姓同名の方も多いのでご注意。

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