編集者ガチンコバトル、お勧めモデリング本!
ああ、なんと複雑な社内事情
最後に紹介するのが毎日コミュニケーションズより発売中の「ビジネスマンのためのUML入門」だ。前半の対話文の解説がわかりやすくておも しろい。「3回結婚した藤田さんとその離婚した元妻2人の新しい夫」というような、一見複雑そうにみえる人間関係までもUMLのクラス図で表してしまうと ころなどは、日々人間関係で悩んでいる現代人にとってはよいヒントになりそうだ。
さて、本書のお勧めコメントを寄せてくれたのは西田 雅典氏。西田氏は「オープンソースの成功」「CentOSサーバ構築バイブル」「FreeBSD fan Vol.1」「ケータイサイト構築ガイドブック」、またマイコミ新書「CGMマーケティング」「ドキュメントハックス−書かない技術」「萌える聖地アキバ リターンズ」などなどの多くの書籍を手掛ける実力派編集者だ。
「本書は、ビジネスマンを対象としてビジネスモデリングを例にUMLの基礎を解説していますが、もちろん開発者にも役立つ内容です。オブジェクト指向の考え方がしっくりこない人には、特にお勧めです。
本書は二部構成で、第一部は日常生活をUMLに当てはめて進むシナリオ仕立てになっており、小説を読むかのようにUMLの基礎を身に付けら れます。ふんだんにイラストが使われているため気軽に読めますが、要所要所には『まとめ』や『アドバイス』があるので、しっかりした知識も確認できます。
第二部では、第一部で学んだUMLを使って、ビジネスモデルを作成していきます。開発現場での使い方とは異なるようにも思えますが、ビジネ スもシステム開発も、その仕組み(機能、構造、振る舞い)をモデル化し、分析・評価を行うという点では実は同じなのです。ビジネスモデルを開発プロジェク トに置き換えれば、それほど違和感なく読み進められるはずです」
著者:竹政 昭利、左川 聡
発行:株式会社毎日コミュニケーションズ
価格:2,079円(税込み)
発売日:2004年02月27日
シンクイット編集部独断レビュー「明日買うならこの1冊」
今回「土日に買って勉強したい『モデリング』本」で紹介した書籍は計3冊。体系的にモデリングを理解したいという方には、Think ITの連載と並行してこれらの本を読んでみることをお勧めする。
最後にシンクイット編集部の各編集者が、それぞれ独自のチェックポイントを基にして「明日買うならこの1冊」を選出した。しゃちょ、そが〜ん曽我、とんがり松の書評はいかに!?
ぜひこれを参考にして、書店に足をはこんでもらいたい。
さて4月12日公開の「土日に買って勉強したい『モデリング』本」第2回では、前回大人気だった「現場のプロが『これ、推薦します!』」をお届けする。
現場のプロが勧める書籍とは一体ッ!?こうご期待!