PEARのライブラリを利用しよう!
正しく設定されているかを確認する
では実際にこのBenchmarkパッケージを使ってみましょう。ここでは、BenchmarkパッケージのTimerクラスを使うことにします。このTimerクラスはBenchmarkディレクトリの下にあるので、呼び出す際も同じようにパスを指定しましょう。
まずは確認のために、正しく呼び出すことができるかを確認してみます(リスト5、リスト6)。正しく呼び出していることが確認できました。正しく出力されない場合は、include_pathの設定を見直してみましょう。
では次に、実際にTimerクラスを利用してみます。Timerクラスは実行時間を計って出力するクラスです。今回はリスト7のようなスクリプトを用意しました。このスクリプトは、配列にブラケット"[]"で追加する場合と、array_push関数を使って追加する場合の時間を計測し、どちらがより高速かを見るものです。
実際に、手元の環境で試したサンプルの結果はリスト8のようになり、正しく動作していることが確認できました!
結果はマニュアルにも記載されているとおり、関数のオーバーヘッドがない分ブラケットの方が早かったようです。
注意するべきこと
今回のBenchmarkパッケージはPHPの4または5の両方のバージョンで動作します。しかし、主にメンテナンスが行われていないパッケージの場合に多いケースとして、どちらか片方しか動作しない(またはあまり推奨されない)パッケージもありますので、利用する環境によっては使えないこともあります。
また、今回のBenchmarkパッケージではオプションとしての扱いでしたが、特定のモジュールが必須のライブラリも存在します。この場合はレンタルサーバなどの環境で利用することが難しいことがありますので、よく確認してから導入してください。
さて、いかがでしたでしょうか。今回は基本的なPEARパッケージの利用方法と実際の動作までを簡単に説明しました。先人の知恵はすばらしいものですし、恩恵は十二分に活用していけたらと思います。
次回はさらに十二分に恩恵を受けるべく開発されたフレームワークについて説明していきます。