徹底比較!OSS監視ソフトウエア
専用エージェント型とエージェントレス型
第1回(http://thinkit.jp/article/725/1/)で、監視ソフトウエアには「統合型」と「特化型」があるとお話しました。それに加えて専用エージェント型とエージェントレス型にも分けることができます。一般的にエージェントレス型は、外部から監視が可能な死活監視、ポート監視、SNMP監視を行うことが可能であり、専用エージェント型は、各監視対象OSのリソースやアプリケーションの監視を行うことができます。
オープンソースの監視ソフトウエアの場合、統合型のソフトウエアは専用エージェントによる監視とエージェントレスによる監視の両方の機能をあわせ持っている場合が多く、特化型のソフトウエアはエージェントレス、もしくはローカルでのみ動作する場合がほとんどです。
図2-1は、各ソフトウエアのエージェントの有無を一覧にしたもの、図2-2はソフトウエアを統合型/特化型、専用エージェント型/エージェントレス型の4つの指標から分類した結果です。
専用エージェント型は万能ではありますが、そのかわりに汎用的な設計になっていることが多いため、要件に合った監視ソフトウエアを選択することが重要です。死活監視とポート監視、SNMP監視を行うだけであればエージェントレス型を、OS内部のリソース監視やアプリケーションを詳細に監視する必要がある場合はエージェント型を選択しましょう。
なお、エージェントレスとうたっている製品であっても、リソース監視を行う場合はSNMPエージェントも含め、監視対象では何かしらの形でエージェントの動作が必要になる場合があるため、注意が必要です。
また、SNMPエージェントを各OS上で動作させてエージェントレス型のソフトウエアを用いて監視することも可能ですが、MIBの管理を行う必要があることを考慮すると専用エージェント型を用いる方が機能も豊富で管理コストも低減することができます。
主な機能の比較
では、続いて各ソフトウエアについて、主な機能の比較を行っていきましょう(図2-3)。
監視サーバー、監視対象OSの種類ではあまり差がありませんが、インターフェースの日本語対応や監視データの保存方法などで違いがあります。
RDBMSにデータが保存されている場合は、後からデータの再利用を行うことが可能である反面、データベースサーバーの運用管理を行う必要があります。一方テキスト形式やRRDTool形式の場合、運用は容易ですが後からデータを再利用することは難しいため、システムに応じて適切なものを選択すると良いでしょう。
続いて、各ソフトウエアの情報量と検索トラフィックがどれくらいあるのかを調べて見ましょう。