メディアを武器にグリーン化に取り組む

2008年6月5日(木)
シンクイット編集部

小さな取り組みが地球を変える

インプレスITでは、身近なところからできるグリーン活動を始めている。「最初は小さなメディアだったThink ITが、今では月間300万ページビューを誇る大きなメディアとなったように、1人1人のグリーン活動も地球環境という大きなものを動かす力になるのです」と代表取締役の田中秀樹氏。

同社にとってグリーンITは、地球環境を守るために会社として、個人としてできることの出発点。もちろん組織としての社会的な責任を果たすという使命もあるが、それよりもやはり身近に迫った危機に対して何とかできることはないか、という気持ちが根本にある。

同社の事業ドメインはもちろんWebメディアだ。同社のシステム運用部では、Webサーバやデータベースが設置されたデータセンターを設計するにあたって、24時間365日サーバを問題なく稼働させるための信頼性、高速なレスポンスの保証などユーザビリティを第一に考えたという。

しかし、それに加え省電力化や効率的な排熱方法も重要な要件であったという。同社のシステム運用部では、省電力設計された機器の選択や、電力効率を向上させるための施策に真剣に取り組んだ。


図2:小さなことから始めるグリーンIT

オフィスの社内環境も省電力

もちろん、オフィスの社内環境も省電力を意識している。例えば真夏の冷房温度の設定だ。例年「外から帰ってきた営業部男性社員の体感温度」に合わせて設定されていた冷房温度。社内での業務が中心の女性社員からは「カーディガン、ひざかけなどの冷房対策をしても寒い」という声があがっていた。

それを今年から推奨冷房設定温度である28度に変更した。一部の社員からは「暑くて仕事の効率が落ちるのでは」といった危惧も聞かれたが、暑い場合は各自服装で調節する、団扇を使うなど個人での対策をとるようにした。また、扇風機を利用して社内空気を循環させるといった工夫も行うことで、快適な職場空間を生み出した。

冬の暖房も推奨温度の20度以下に設定している。冬の場合は、IT機器の影響などで社内全体が暑く感じられやすく、夏の場合よりも対応しやすいためか、今のところ社員からの不満はあがっていない。

さらにフリーアドレスであるため、インプレスITでは終業後すべてのPCをキャビネットにしまって帰っている。待機電力を節約するという単純なことだが、このような小さな取り組みの積み重ねが重要である。また、Earth Day Tokyo 2008などのイベントにも積極的に取り組み、メディアとして盛り上げている。

同社では、今後さらにメディアの力を使ったグリーンITへの取り組みもしていきたい考えだ。メディアを使った取り組みとは一体何だろう。

著者
シンクイット編集部

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