Flash Lite導入サイトまとめ読み

2009年1月26日(月)
岡田 昇三

Flash Lite meets GAME!

 「Lark Casino Club(http://lark-web.jp/)」は、カードゲームやルーレット等を体験できる、いわゆる「オンラインカジノ」コンテンツです。(アクセスには携帯サイトでの会員登録が必要です。満20歳以上の喫煙者限定のサイトです。)カジノゲームと言うと通常はカードやルーレット等、複雑な操作を必要になりますが、ここでは上下キーと決定キーのみで簡単にカジノコンテンツを楽しむ事ができるようにインターフェースが工夫されています。

 さらにリアルタイムでサーバーへユーザー情報の書き込みを行っており、ユーザーはアプリのゲームのようにリアルタイムでchipを増減、スロットならjackpod等、カジノゲームならではのコンテンツを楽しむ事ができます。リアルタイムでのchipの増減は、ボタンアクションでFlash Liteから通信させ、サーバーのレスポンスが発生するのですが、通信が気にならないように、ボタン操作や演出の配置等に気を使い、ユーザーにストレスなく外部通信を行うように設計されています。

 しかし、いくらパラメータだけとは言え、通信のために数バイトの容量が発生します。docomoのFlash Liteコンテンツは通信総量が100KB超えた場合再生が止まってしまいます。そのため、Lark Casino Clubの高級カジノクラブというイメージはなるべく損なわないように容量のダイエットを徹底的に行っています。

Flash Lite meets MultiMediaServer!

 「Bascule Inc. helmets!コンテンツ(http://www.bascule.co.jp/)」は、携帯電話を各自のコントローラーとみなし、大きいビジョンで自分のアバターを操作して、マルチユーザーサーバーで、皆でゲームを楽しむイベント用コンテンツとして開発されました。

 2008年の初頭、今よりもっと新しいモバイルコンテンツを作りたい。そんな思いを持ったバスキュール(http://www.bascule.co.jp/)白川氏からのオファーをいただき、memokami(http://memokami.com/)荒木氏とミーティングを重ねました。

 ミーティングでは、簡単に言うと「携帯からサーバーに通信を行う → サーバー側からマルチユーザーサーバーに命令 → マルチユーザーサーバーからPC側のFlashに命令する」という設計にする事に決まりました。それを元にまずはモックとしてテストコンテンツを作りました。

 テストコンテンツの内容は、スーパーマリオがビジョンにおり、携帯電話はファミコンのコントローラーになっています。携帯のボタンでビジョンのマリオを操作し、土管に入ります。土管に入ると今度はビジョンがブラックアウトし、携帯電話にマリオが落ちてきます。そして地下のステージは携帯電話で展開されます。地下ステージの最後にある土管に入ると今度は地上(ビジョン)に出られる、というものです。それを元に、皆で楽しめるものまでブラッシュアップさせたものがhelmets!となります。

 helmets!は、「ユーザーが自分の顔写真を空メールで送信 → 顔写真にヘルメットが合成され、携帯にアバターが生まる → 携帯電話の参加ボタンを押すと携帯のアバターがビジョンを飛び出す → ビジョンには何人もhelmets!(アバター)がおり、全員でクイズを楽しむ」というコンテンツです。デバックも数十人集まって、ビジョンの前で携帯電話片手に行いました。

 携帯電話のコンテンツと言うと、移動時間や暇な時に一人でやっているイメージがありましたが、数十人が1つの画面を見てクイズに一喜一憂する場面はとても楽しく感じました。このhelmets!コンテンツは携帯電話の画面にとらわれず、新しい携帯電話の使い方の方向性を模索できたのではないかと思います。

ワイノット(株)、楽天(株)、フリーランス活動を経て2009年よりhi-posi Inc.代表。「nike 6.0 mobile」「ナイキ モバロンドール」「H&M mobile」「bascule helmets!」などに携わる。http://hi-posi.jp/

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