Flashを使ったソーシャルなサイトを探訪する

2008年6月5日(木)
吉田 光利

音楽系サイトとFlash

 Flashのもっとも得意とし、ほかを圧倒している分野として、音と映像があります。音と映像をスクリプトによって自由自在に操ることは、もっとも得意としています。これらの特長を生かして作られたサイトを2つ紹介します。

 LastFMは音楽のソーシャルネットワークサイトです。自分と同じ嗜好を持っているユーザをマッチングしてくれたり、関連アーティストを見つけたりすることができます。このサイトの優れているところはたくさんありますが、その中でも秀でている機能はラジオ機能でしょう。ユーザはこのラジオを軸に知らなかったアーティストと出会えるのです。そしてこのサイトのラジオ機能にFlashが採用されています。どのような使い方ができるのか見ていきましょう。

 まずLastFM(http://last.fm)にアクセスしましょう。日本語のページからはラジオ機能が使えなくなっているので、「日本語」と書いてある部分をクリックして表示される国旗の中からEnglishを選びましょう。

 するとトップページの内容が変わりますので、好きなアーティスト、もしくはジャンルなどを入力すると、それに関連したアーティストがピックアップされたラジオが作成されます。

 例えば、アーティスト名に「The Beatles」と入力すると、Beatlesに関連したアーティストで構成されるラジオが作成され、そのピックアップされたアーティストの曲が連続再生されます。ラジオから流れる曲は好きなアーティストに関連しているので、自分好みに合った曲が多く「こんないい曲があったんだ!」や「こんないいバンドがいたんだ!」みたいな出会いがあります。そして、気に入った曲はお気に入りに登録することができます。筆者の場合、これで多くの知らないアーティストの曲を購入しました。Flashの使い方はさりげないのですが、非常に有効に機能しているといっていいでしょう。

 これは図2のように、Flashならではのリッチなインターフェースとバックエンドの連携で実現されています。Flashで実現されているシステムで、音楽の出会い方まで変えてしまうという革命的なインターフェースを実現しています。

映像系サイトとFlash

 もっとも代表的なのが、いわずと知れたGoogleのYoutube(http://jp.youtube.com/)です。もうほとんど使い方の説明はする必要ないくらいメジャーな存在になっています。このサイトがきっかけで、たくさんのソーシャル動画サイトができました。そして、このようなサイトを成立させるベースとなる技術に採用されているのもFlashです。キーワードで検索された動画の中からひとつの動画を選択して再生します。そして、再生が終わるとLastFM同様、データベースからとってきた情報をFlashに読み込んで関連動画として表示しています。

 日本では大人気のニコニコ動画も、動画インターフェース部分にはFlashが採用されています。GoogleビデオもFlashだし、もう動画といえばFlashがデファクトスタンダードになっていると言えるでしょう。

BRIANS PET TOKYO主催者 WebデザインからRuby on RailsでのWebアプリ構築までをトータルに行うWebコンテンツデザイナ。現在はBRIANS PET TOKYOにてWebアプリケーション「DORIBAR(ドリバー) 」を開発中 http://brianspet.com

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