それはVista Ultimateに隠れていた

2008年6月6日(金)
のに子

Windowsの機能の中でもっとも長い名前

 6月特集「OS-1グランプリ」、金曜日を担当するのはライター兼漫画家兼主婦(ときどき)ののに子氏だ。読者投稿から執筆活動をはじめ、初心者用・お笑い系記事を得意とする彼女、今回はお手製の動画でThink ITに新たな歴史を刻み込む!とにもかくにもThink ITのページをどれだけ引っかき回すか!まずはご一読あれ!

 なんやかんやで皆さん結構Ultimate版を持ってるじゃありませんか、Windows Vista。かく言うワタシも持っております。MSDN会員なんですが、昨今の住民税に比べれば会費なんてお安いものです。

 そのVista Ultimate、「Vistaのすべての機能がそろっている」と言うが、どんな機能があるのか?実はかなりのものが隠れています。

 「コントロールパネル」の「プログラム」さらに「プログラムと機能」というカテゴリの中に、「Windowsの機能の有効化または無効化」という項目があります。

 虹色(三色足りない)の盾のマークがついたこの項目をクリックすると画面が一瞬暗転し(いつまでたってもこの効果には慣れずウギャッと思いますが)、あなたの命令なら続行してくださいと言われます。

 続行するとそのWindowsの機能というものが一覧で現れますが、実はかなりサーバくさい機能がここに隠れています。「Internet Information Service(IIS)」のFTPやWWW、Telnetのサーバやクライアント、NFS用サービス(クライアント)など...

 そこに「UNIXベースアプリケーション用サブシステム」という、この一覧の中で一番長い名前のものが見つかりました。
「ムムッ?」

よくわからなかったSFUがSUAでもっとわからない

 これは「Windows Services for UNIX(SFU)」の後継機能で、すでに「Windows Server 2003」では標準搭載されていましたが、VistaでもUltimateにはついていたのです。

 これらは、サーバおよび開発環境のUNIXからWindowsへの移行を支援するものです。ただし、SFUでは上記のNFSやTelnetの機能も含んでいますが、このVistaで見る限りそれらは個々「Windowsの機能」に昇格したようです。

 残りは、と言うとなんかミミッチいですけど、要するに「UNIXのファイルシステムやソースコードをまんまWindowsで利用する」部分が「Subsystem for Unix Application(SUA)」という機能に集約されたと考えればよいでしょう。

 なおSFUではバージョン3.5が今でもマイクロソフトのサイトで配布されており、Windows2000やXPにインストールして利用することができます。

 あーSFU 3.5なら覚えてるワ、Windows純正のUNIXシェルみたいなのがあって面白そう、これならCygwinもVMWareもいらないのかしらどうかしら、と思ったんですけど、ググっても上がってくるのはMSさんのカタそうな技術文書ばっかで何かにつけて英語サイトに飛ばされるし、という状態でした。

 でちょっとホカってたけど、せっかくついてきたんだからこのSUAについてあらためて調べてみましょう、と思ったらますます情報が上がってきません。

 よーし、じゃあ今度こそじっくり取り組んでみよう!2010年に出るといううわさもある次期バージョンで「やっぱりアレはやめました」とか言うなよッ、と思いつつ...(ちなみにVista SP1用のアップデートも出ていましたから、まだやる気のようです)。

本名・清水美樹。「パソコンはたしなむ程度」から、36歳主婦業に転じ、以来8年間コンピュータを独学。マンガは小学校から。三者の進捗状況は夫によると「同レベルだな」。以前の専攻は選鉱学(いやマジで)・素材工学で、実験一筋。執筆業は読者投稿から。得意分野はこれでもかというほど簡単な入門書。

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