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改めて知っておきたいRed Hat Enterprise Linux 4 - ネットワークサービス編
第4回:NATサーバに必要なファイアウォール設定とデータベースサーバ、メールサーバ
著者:
日本ヒューレットパッカード 古賀 政純
2006/12/27
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データベースサーバについて
近年、企業の部門サーバを中心に、データベースをIAサーバで構築するケースが増加しています。特に最近ではオープンソースのデータベースエンジンを使ったHAクラスタに注目が集まってきています。
現在でも大規模かつ強固なデータベースが求められる場合は、HP-UXなどの大規模システム向けに設計されたOSで稼動するハイエンドサーバとOracle RACを組み合わせるのが一般的ですが、部門サーバクラスにおいては、ProLiantのようなIAサーバとLinuxを組み合わせたデータベースサーバも珍しくありません。
データベースとHAクラスタは非常に密接な関係にあります。データベースは通常3層構成の3層目に位置し、顧客データや商品データなど非常に重要なデータが格納されます。例えばオンラインによる商品購入のためのシステムでは、大勢の顧客からの注文をリアルタイムに受信するため、耐障害性に優れており、さらに膨大な商品データと注文処理の読み書きを素早く行える性能が求められます。
データベース自体の耐障害性を高めるためにはHAクラスタを構成します。データベースが稼動するためには、サーバ上でデータベースエンジンのプロセスが正常に動作し、ネットワークを通じて必要な処理要求に迅速に応答しなければなりません。
プロセス障害やサーバ本体のハードウェア障害、ストレージパス障害など様々なポイントに対して、データベースのサービスが継続される仕組みをHAクラスタで実現します。また大量のデータを受信した場合にシステムへの処理負担をできるだけ軽くさせるための負荷分散機能も必要となります。
Linuxが稼動するProLiantサーバ上で利用可能なデータベースとしては、商用のOracleデータベースのほかにMySQLやPostgreSQLなどがあります。さらにProLiantのLinux HAクラスタソフトウェアとしてLifeKeeper for Linuxがあり、Oracleデータベース、MySQL、PostgreSQLをサポートしています。
SendmailまたはPostfixによるメールサーバについて
メールサーバは、クライアントからのメールをSMTPによって他のサーバへ転送します。送信者が受信者へ直接データを伝送するのではなく、複数のメールサーバを経由してメールのやり取りが行われます。
受信者は自分のメールBOXを通常はPOPサーバ上に保管しておき、POP3プロトコルにより自分のPCなどのクライアントにメールをダウンロードする形態をとります。メールサーバで利用される代表的なMTAとしてはsendmail、postfix、qmailなどがあげられます。いずれもエンタープライズ用途のサーバで広く使われています。
図1:MTAによってメールが送受信される概念図
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
エンタープライズにおけるメールサーバの利用形態としては、メールマガジンなどの配信やメーリングリストサービスの社内メールサーバへの転送などがあります。メールの送受信を行うサーバを複数台で構成し、負荷分散装置によってロードバランスをとりながら運用するのが一般的です。
さらにプロバイダのようなメール配信サービスを提供するシステムでは、顧客の獲得に伴ってメール送受信負荷が増大するため、1台あたりのメール送受信処理の負担を減らすためにも負荷分散能力を向上させてメールサーバを容易に増強できる環境構築が必要です。
大規模システムではメールサーバを束ねて仮想IPを作成し、ハードウェアで実現した負荷分散装置側でメールサーバとのやり取りを行うことが現実的です。Red Hat Enterprise Linuxでメールサーバを構築する際の主なポイントは次の通りです。
Red Hat Enterprise Linuxでは、sendmailとpostfixが利用可能
受信者はSMTPでメールを受け取るわけではないことに注意する(POP3などのメール受信用のプロトコルを利用)
SMTPサーバがメールを伝送するが、受信者までの経路はその都度異なる。最寄のサーバに伝送されて、最後に受信者のメールBOXへ到達する
メール配信には、DNSサーバによる名前解決が必要
社内メール配信、顧客へのメールマガジン、メーリングリストなどを構築する場合に利用される
sendmailはセキュリティホールになりやすいためパッチを常にチェックしておく
POPサーバ、IMAPサーバはsendmailサーバと兼用することも可能
Red Hat Enterprise Linux 4に標準添付されているメールクライアントにevolutionがある
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著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
古賀 政純
2000年よりUNIXベースのHAクラスタシステム及び、科学技術計算システムのプリセールスに従事。並列計算プログラミング講習会などを実施。その後、大手製造業及び官公庁系の大規模Linuxクラスタの導入、システムインテグレーションを経験。現在は、大規模エンタープライズ環境向けのLinuxブレードサーバ及びHP Serviceguard for Linux(HAクラスタソフトウェア)のプリセールスサポート、システム検証を担当している。毎日、Linuxサーバと寝食を共に(?)しています。
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第4回:NATサーバに必要なファイアウォール設定とデータベースサーバ、メールサーバ
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Telnet接続について
データベースサーバについて