実際にやってみよう!
今回は、すでに登録されたチケット3番「初期情報の投入を自動化する」というタスクに関するファイルの変更をコミットする。コミットするとSubversionからtrac-post-commit-hookが呼び出され、チケットに今のコミットメッセージが追加される。実際に、チケットの画面を見てみよう(図参照)。
チケットの画面の例
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
図のように該当チケットの履歴欄に今のコミットメッセージが追加され、その頭には「(In [5])」という文字が自動で追加される。この番号は先ほどの変更のリビジョン番号である。
同時にこの番号からは、Tracのリポジトリブラウザへリンクが貼られており、このリビジョン5でどのような変更をしたのか一目でわかるようになっている。Tracで使われるメッセージでは、#ではじめる番号はチケットへ、[]で囲まれる番号はリポジトリブラウザへリンクが張られるようになっている。
コミットメッセージに「refs #nn」を含めてチケットとソースコードの変更を紐付けるようにすれば、Tracのリポジトリブラウザで「あるファイルがどの時点で何のタスクに対して変更されたのか」なども簡単にみることができるようになる。
最後に
「第2回:なぜTracの導入に失敗するのか?」や「第3回:チケットドリブン開発でバグ削減!」で解説したように、Tracは単体でもチケット管理システムとして非常に便利なツールである。今回解説したようにSubversionと連携しソースコードとタスクを紐付けることで、作業を把握することが容易になり、さらに効率をあげることができる。
これは多人数でのプロジェクトに限ったことではなく、個人の場合でも一度慣れてしまうとTracとSubversionの連携なしではソースコードの管理ができなくなってしまうほど、便利で中毒性の高いシステムだ。もし、まだ試したことがなければ、ぜひ一度導入して試してほしい。 タイトルへ戻る