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バックアップ・ソリューションの選択基準
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第5回:OSSでのバックアップ手法(後編)

著者:バックボーン・ソフトウエア  青木 浩朗   2005/3/22
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restoreコマンド

   dumpコマンドを実行し、バックアップができても、それだけで安心するのはまだ早いです。データのリストアができて、初めてバックアップとして意味のあるものになります。日ごろから、いざという時のために、ある程度の予行演習が必要でしょう。リストアは、対話式とオプション指定の2種類から選択が可能ですが、あらかじめリストア対象がわかっている場合には、そのままリストアが可能です。restoreコマンドの詳細は表2のようになります。
# restore [オプション] [パラメータ]
t アーカイブのファイル一覧を出力
x 特定ファイルのリストア
r リストア実行
v 詳細表示
i 対話モードによるリストア
f リストア元の指定

表2:restoreコマンドのオプション


   今回は、バックアップしたファイルシステムを復旧するということで見ていきます。あらかじめテスト用にバックアップされたファイルシステムを再作成し、データを破壊するという想定です。

   例えば、リストア前にファイルリストを確認するには、tオプションを使用します。テープ装置を使用している場合には、あらかじめmtコマンドにより対象となるバックアップの前のEOFに頭出しを行う必要があります。

# mkfs -j /dev/hdd6
# mt -f /dev/st0 rewind
# restore tf /dev/st0
Dumpdate:Wed Mar 16 23:23:38 2005
Dumpedfrom:the epoch
Level 0 dump of /data1 on rhel3up4:/dev/hdd6
Label: none
2.
11./lost+found
12./testdata.dat
53041./testdir1
57121./testdir2
16./testfile1
14./testfile2

   restoreコマンドを実行してリストアを行う際には、リストアするディレクトリに移動し、実行します。

# mount /data1
# cd /data1
# restore rf /dev/nst0
restore: ./lost+found: File exists
# ls -al
合計 195176
drwxr-xr-x5 rootroot10243月 16 02:31 .
drwxr-xr-x22 rootroot40963月 16 22:33 ..
drwx------2 rootroot122883月 16 02:05 lost+found
-rw-------1 rootroot986683月 16 23:53 restoresymtable
-rwxr-xr-x1 rootroot1989566663月 16 02:18 testdata.dat
drwxr-xr-x2 rootroot10243月 16 02:31 testdir1
drwxr-xr-x2 rootroot10243月 16 02:31 testdir2
-rw-r--r--1 rootroot273月 16 02:31 testfile1
-rw-r--r--1 rootroot273月 16 02:32 testfile2
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バックボーン・ソフトウエア
著者プロフィール
バックボーン・ソフトウエア株式会社  青木 浩朗
ストレージ専業ベンダーにて、SEおよび企画を担当した後に、2001年にBakBoneSoftware入社。主に大手ベンダーのSEを担当しながら、テクニカル・マーケティングとして、各種講演や執筆活動を行っている。最近は、特にデータベースとクラスタリングに注力し、検証レポートを作成するのをライフワークとしている。


INDEX
第5回:OSSでのバックアップ手法(後編)
  dumpとrestore
  dumpコマンド
restoreコマンド
  cronでスケジュール