サンプルデモのREADMEとCallbackのデモ
サンプルごとにREADME.txtを用意
サンプルごとのディレクトリにあるREADME.txtには、大きく分けて3つの構成があります。
- antコマンドを使ったビルドと起動の手順
- wsdl2javaコマンドとjavacコマンドを使ったビルドと起動の手順
- サーブレットをコンテナとした場合のビルドと起動の手順
サンプルは、実際にクライアント/サーバ間でメッセージを交換します。内容を理解するために、必要があればCeltixの中の動きをソースコードやWSDLで確認してください。サンプルのソースコードは各ディレクトリ配下に格納されています。
例えば「hello_world」デモの場合は、hello_world\build\classeseがビルド時に作られます。その配下に、クライアントとサーバ本体をコンパイルしたクラスファイルやwsdl2javaコマンドで自動生成されたソースコードをコンパイルしたクラスファイルが存在します。
クライアントとサーバ本体のソースコードは、hello_world\src\demo\hw配下にあります。ハンドラなどのソースコードがある場合はcommonディレクトリで参照できます。また、コンフィグレーションファイルはhello_worldの直下に置かれています。ディレクトリの構成は前頁を参照してください。
なお、13番目のサンプルデモ「j2ee\pojo」は今回は除外しています。これは「j2ee\pojo」がコンテナとしてインテグレーションするJ2EEアプリケーションサーバ「Apache Geronimo」のバージョン1.2が最終リリースではなく、これを使用すると手順が定まらなくなってしまうからです。
また、12番目の「integration\dotnet\dotnet_server_celtix_client」デモについても、筆者の環境で作業手順の確認ができていないため除外しています。ご了承ください。
Celtixの今後について
Celtixは、ObjectWebからApacheへ移行し、Xfireプロジェクトと合併した後にCeltiXfireプロジェクトとなる予定です。Apacheへの移行は決定していますが、まだApache側でプロジェクトが立ち上がっていないので、具体的な内容はご紹介できません。
Apacheに移行した一番の理由は、Apacheに各プロジェクトが集まっているためです。これはオープンソース同士を組み合わせて、新たなソリューションを構築する場合にも都合が良いからです。
一方、Celtixは商用製品の「Artix」との互換性の実現を目標としています。しかしCeltiXfireの仕様はコミュニティが決定するものなので、最終的な仕様は今後の決定のプロセスに依存します。
もちろん、アイオナテクノロジーズ社の考える仕様が絶対的に正しいということではありませんので、オープンソースの仕様がどのように決まるかは未確定です。しかし、実際にはオープンソースの世界でもコミッターの背景になる力関係によって物事が進むことは否めません。ただし、世の中のスタンダードになるという意味では、従来の商用の標準化活動に比べて、業界が一致して利用できるような望ましい結果となることを期待できるのではないかと思います。