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| AppArmor登場の背景 | ||||||||||
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AppArmorはSUSE Linuxに採用されているセキュアOSで、その登場の背景には「SELinuxの扱いにくさ」がありました。 LinuxベースのセキュアOSとして代表的なSELinuxですが、Linuxカーネル標準で取り込まれ、かつ高いセキュリティ機能を持っているにも関わらず、設定が難しいことが有名であり、Linuxをインストールする段階になって無効にした方も多いと思います。 SUSE Linuxでも、セキュアOSとしてSELinuxを検討していた時期があり、実際にSELinux関連のパッケージも一部取り込まれていました。しかし、SUSE LinuxチームもSELinuxには手を焼いたようで、最終的には断念するに至りました。 なおこの経緯について、あくまでSUSE Linuxチームの公式見解ではないものの、以下のコア開発者(SELinux開発者のDan Walsh氏)のブログのコメントで、AppArmorリーダーであるCrispin Cowan氏が以下のように発言しています。 「SUSE had determined to drop SELinux long before AppArmor came along, because it had proved to be unusable.(訳:AppArmorが登場するずっと以前に、SUSEはSELinuxを外す決断をした。なぜなら、SELinuxが使えないことがわかったからだ)」
コア開発者のブログでの該当エントリ
http://danwalsh.livejournal.com/424.html そして、SELinuxの代わりにSUSE Linuxに採用されたのが「AppArmor」です。AppArmorの最大の特徴は、SELinuxと比べて使い勝手を重視した点にあります。 AppArmorの基になったものは、Immunix社が開発した「SubDomain」というシステムです。2000年にSubDomainは発表され、2005年5月にNovell社がImmunix社を買収したことを受け、Novell社のものとなりました。そして2006年1月にオープンソース化され、SUSE Linuxに取り込まれることになりました。 AppArmorが搭載する機能は、表1のようになります。
表1:AppArmorの機能 最も重要な機能が「アプリケーションごとのアクセス制御機能」です。これはセキュアOSとしての基本機能で、アプリケーションごとに最小限の権限を割り当てることができます。この権限設定はrootユーザであっても回避できません。 SELinuxではこの設定が非常に難しいのですが、AppArmorでは使い勝手を損なわないように工夫されています。アプリケーションごとのアクセス制御を、もう少し細かく見てみましょう。 |
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