Visual Studio 2008が変える!デジタルワークスタイル像

2007年9月26日(水)

マイクロソフトが語る最新プラットフォーム開発環境

Visual Studio 2008が変える!デジタルワークスタイル像
話者:マイクロソフト  鈴木 祐巳、近藤 和彦
2007/9/26

 

マイクロソフト株式会社
デベロッパー&プラットフォーム統括本部
デベロッパービジネス本部 デベロッパー製品部
グループ マネージャ
鈴木 祐巳

長年、マイクロソフトで開発ツールのマーケティングに従事。現在は、Visual Studioだけでなく、デザイナ向けツールであるExpressionも担当。

マイクロソフト株式会社
デベロッパー&プラットフォーム統括本部
デベロッパービジネス本部
デベロッパー製品部
Visual Studioマーケティンググループ マネージャ
近藤 和彦

2001年マイクロソフト入社。開発者向けのプロジェクトサポートおよびコンサルタント を経て、開発テクノロジのエバンジェリストを担当、イベントや記事寄稿などを通じて開発テクノロジの普及活動に従事していた。現在はその経験を活かして Visual Studio のプロダクトマネージャを担当、開発者向けの製品およびテクノロジに関するマーケティング活動を行っている。

 
   マイクロソフトの次期統合開発環境「Visual Studio 2008」によって、これからのコンピューティング環境はどのように変わるのだろうか。それに向けたマイクロソフトの取り組みからVisual Studio 2008の製品概要を交えながら、これからのアプリケーション開発の現場がどこに向かっていくのか。マイクロソフトのメッセージをインタビュー記事として 読者に伝える。

 
Visual Studio 2008の概要

シンクイット — 9月に新しいマイクロソフトの開発ツール「Visual Studio 2008」の概要が発表されました。まず新しいVisual Studio 2008の特長や、これまでのバージョンと違う点などを教えてください。
鈴木氏:Visual Studioは最初のVisual Studio 97がリリースされてから10年が経ちました。開発ツールとともにマイクロソフトは成長してきたといっても過言ではありません。

   今回発表したMicrosoft Visual Studio 2008には、大きく分けて3つの特長があります。それは「最新プラットフォームに対応した高品質で優れたユーザインターフェースの実現」と「開発生産性 の向上」、そして「アプリケーションライフサイクルマネジメントの強化」です。

   他にもVisual Studio 2008はIDE自体の機能強化がはかられているほか、全体で200以上の機能が強化されています。


シンクイット — それぞれの特長について、具体的に説明をお願いします。
近藤氏:最新プラットフォームへの対応としては、昨年リリースしたWindows Vistaやthe 2007 Office systemなどに備わっている最新機能を活用したアプリケーションの作成ができることがあげられます。また今後リリースされるSQL Server 2008にも対応を予定していますので、これらの製品が持つ機能や特長を最大限活用したアプリケーションを作ること、つまりマイクロソフト製品に向けた最 新の開発プラットフォームとして位置づけられるのがVisual Studio 2008なのです。

鈴木氏:Windows Vistaやthe 2007 Office systemといった最新プラットフォームだけではなく、最新の.NET Framework 3.5へ対応していることも注目すべき点です。また、これまで.NET FrameworkとVisual Studioは1対1の関係だったのですが、今回のVisual Studio 2008では、.NET Framework 2.0や.NET Framework 3.0など幅広いプラットフォームへ対応していることは開発者にとって大きな利点ではないでしょうか。

近藤氏:2つ目の特長として、開発生産性を重要視していることがあげられます。これは開発者だけのメリットではなく、Visual Studio 2008を使って作成されたアプリケーションを利用するエンドユーザ側にもメリットを提供できるものです。

   例えばメニューを作るためのコンポーネントが用意されているので、開発のリソースや期間を負荷を与えることなく、メニューを表示するアプリケーショ ンが簡単に作れます。これは利用者にとっても階層メニューがあることで、管理者も含めて作業による生産性を向上させるのです。

鈴木氏:Visual Studioというツールはクライアント/サーバ環境のようなフロントエンドだけを作るだけのツールではなく、サーバサイドやビジネスロジック、SQL Serverのストアドプロシージャ作成をサポートする重要な役割を担った製品です。

   また統一した開発環境を提供することで、開発者がアプリケーションを作る場面においても、新しいツールや仕組みなどの習得する時間を極力排除しよう と考えています。いわば「利用するプラットフォームの違いを意識するだけでアプリケーションを作れる」というものです。


シンクイット — 生産性向上を狙ったということは、チームでの開発を主眼にした製品となるのでしょうか
鈴木氏:Visual Studio 2008の3番目の特長が、「アプリケーションライフサイクルマネジメント(ALM)」を強化したことです。これは現在のバージョンであるVisual Studio 2005 Team Systemとしてリリースしました。プログラマ・テスター・アーキテクト・データベース開発者などのロールに合わせて、アプリケーションの品質を向上す るためのツールや仕組み、また、Visual Studio 2005 Team Foundation Serverによるソリューションの管理などの機能を提供しています。Visual Studio 2008では、そういった機能もより使いやすく、また、機能的にも向上しています。

   作成するアプリケーションはユーザインターフェースだけ優れていればいいのではなく、実際にユーザが使った時に感じる信頼性・信頼感が重要です。ど うしてもプログラム開発は個人作業的な印象があるかもしれません。しかし実際のアプリケーション開発の現場ではチームで行うことがほとんどでしょう。そこ でチーム間のコラボレーションを強化する機能を盛り込むことで、全体の効率をあげることを目標としています。

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