Web開発で利用可能な機能を比較する!

2007年9月20日(木)
野沢 智也竹添 直樹

Webアプリケーション開発をサポートする機能を比較する

   現在JavaによるWebアプリケーション開発ではJSF(Java Server Faces)やStruts、Springなどのフレームワークを利用して開発を行うのが一般的になってきています。しかしフレームワークを使用すること で、設定ファイルが煩雑になるなどのデメリットも発生しています。

   EclipseやJDeveloperでは設定ファイルの編集支援などフレームワークを利用する上で便利な機能に加えてアプリケーションサーバや データベースなどもサポートしています。そこで今回はWebアプリケーション開発をサポートする機能を重点的に紹介していきたいと思います。

   なお、EclipseではWebシステム開発を行うため「Eclipse IDE for Java EE Developers」を、JDeveloperは「Oracle JDeveloper 11g - Technology Preview」を使用しています。

設定ファイルをグラフィカルに編集

   EclipseとJDeveloperにはJSFの画面遷移をグラフィカルに編集するためのエディタが搭載されています。そのため「faces-config.xml」をXMLエディタなどで直接行うよりも効率的に画面遷移を編集することができます。

   Eclipseではエディタ下部のタブを切り替えることで各要素の編集を行います。いくつかのタブの機能を紹介しましょう。

   「Navigation Rule」タブでは画面遷移をグラフィカルに編集可能です。


Eclipse - Faces Config Editor (Navigation Rule)
図1:Eclipse - Faces Config Editor (Navigation Rule)
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   「Managed Bean」タブではマネージド・ビーン(画面の入力値を格納したり、イベント処理などを記述するJavaBeans)を追加することが可能となっています。


Eclipse - Faces Config Editor (Managed Bean)
図2:Eclipse - Faces Config Editor (Managed Bean)
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   JDeveloperの場合はエディタ下部に「Diagram」タブと「Overview」タブがあり、「Diagram」タブで画面遷移を編集することができます。


JDeveloper - JSF Page Flow Editor
図3:JDeveloper - JSF Page Flow Editor
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   「Overview」タブではマネージド・ビーンの登録など、faces-config.xmlの各要素の編集を行うことができます。


JDeveloper - JSF Page Flow Editor (Overview)
図4:JDeveloper - JSF Page Flow Editor (Overview)
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   Eclipseは標準ではStrutsをサポートしていませんが、JBoss ToolsやStrutsIDEといったプラグインをインストールすることでグラフィカルな編集が可能となります。またJDeveloper 11g Technology Preview版には10gでは搭載されていた「Struts Page Flow Diagram」エディタが搭載されていません(ただし正式リリース時には搭載されるものと思われます)。




   StrutsとJSFを利用したWebアプリケーション開発については以下のURLも参考にしてください。



NTTデータ先端技術株式会社

中堅SIerを経て、NTTデータ先端技術入社。大規模システム向けのミドルウェア開発を専門としており、現在は主にグループ企業内での開発支援に従事。著書に「Eclipseプラグイン開発徹底攻略」(毎日コミュニケーションズ発行)がある。

NTTデータ先端技術株式会社
NTTデータ先端技術に勤めるしがないプログラマ。最近はOSS、アジャイルをキーワードに活動しつつ、余暇を利用して書籍の執筆などを行っている。著書に独習JavaScript(共著、翔泳社刊)など。

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