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Linuxオープンソース白書2006
Linux技術者の認定資格「LPI」国内の現状報告

Linuxビジネスの拡大で受験者増加、認定者も1万人突破、特定ベンダー、ディストリビューションに依存しない世界基準
著者:LPI-Japan事務局 事務局長  田中 利二   2005/10/14
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はじめに

ThinkIT会員特典20%OFF    Linuxをベースにした開発・運用が多くの分野で進められている背景から、急務となったLinux技術者の人材育成を推進するため、1999年、カナダで「LPI」(Linux Professional Institute)がNPOとして設立された。翌年の2000年には、日本でも、特定非営利活動法人(NPO)としてLPI-Japanが設立され、活動を開始した。


LPICの概要

   LPIはLinux技術者認定試験「LPIC」(Linux Professional Institute Certification)を制度化し、世界共通の基準で中立公正に技術者を認定している。

   Linux資格試験のLPICは世界130か国以上で実施されている。受験のための教育は各国の教育機関が担当し、LPIアカデミック認定校制度を活用して人材育成アライアンスを進めている。日本では約30校40サイトが認定校に登録され、各校それぞれが質の高い教育コース・講座を実施している。

   また、LPI教材認定プログラム(LATM)では、LPICに対応した教材に関して、LPIC試験出題範囲を網羅しているかについて審査し、これに合格したものをLATMとして認定している。審査に合格した教材は、LATMロゴマークの表示が認められる。

   LPICはLinuxの世界共通基準として、ベンダー、ディストリビューションに依存せず、常に中立な立場でLinux技術力を評価するため、技術者の正確なスキルを判断する基準となっている。ある特定のサービスやサポートをすることを目的とした認定ではないため、より幅広い見地からLinux技術者を認定することが可能になっている。


LPICの認定の種類と試験概要

   LPICはレベル1、レベル2、レベル3(レベル3は開発中)の3段階の認定があり、レベルごとに2つの試験に合格する必要がある。レベル2認定を取得するには、レベル1の認定取得が前提となる(図1)

LPI-Japanの試験範囲
図1:LPI-Japanの試験範囲

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書籍紹介
「Linuxオープンソース白書2006
新たな産業競争力を生む、オープンソース時代の幕開け」

※本連載はインプレスより発行の書籍「Linuxオープンソース白書2006」(ThinkIT監修)から一部抜粋し、転載したものです。
Linuxオープンソース白書 2006
■本書の構成
第1部のユーザー企業利用動向では、605社の情報システム管理者に聞いた独自調査データ177点を掲載。プレゼン用に、すべてのデータをCD-ROMに収録。
第2部の事業者動向では現在から将来のLinuxオープンソースビジネスを解説。
第3部の社会動向ではオープンソースの普及に向けて、教育や法律、そして世界各国の政府から地方自治体の取り組みまでを紹介。
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INDEX
Linuxビジネスの拡大で受験者増加、認定者も1万人突破 特定ベンダー、ディストリビューションに依存しない世界基準
はじめに
  LPICの普及状況