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Linuxオープンソース白書2006
実態調査で見るユーザー企業の利用動向

第3回:ディストリビューション
著者:矢野経済研究所  入谷 光浩   2005/9/29
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強いRed Hat系ディストリビューション
成長が期待される国産勢

ThinkIT会員特典20%OFF    Linuxサーバーに搭載されているディストリビューションは「Red Hat」が圧倒的に多い。その中で現行のエンタープライズ向けバージョンである「Red Hat Enterprise Linux」の利用率は24.3%だが、旧バージョンの「Red Hat Linux」が67.0%にもなる。Red Hat Linuxは2004年4月でレッドハットからの正式サポートが終了しているが、今でも利用し続けているユーザーが非常に多く存在しているようである。

Linuxサーバーに搭載しているディストリビューション(複数回答) N=230
図1:Linuxサーバーに搭載しているディストリビューション(複数回答) N=230
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   その旧バージョンのRed Hat Linuxの後継版として位置付けられ、レッドハットが支援して開発されている無償の「Fedora Core」も4番手につけており、Red Hat系が圧倒的な占有率を誇っている。ディストリビューションを選定する理由として、「SIerからの提案」や「知名度」、「実績」が重視され、その結果としてRed Hat系が選定されていると考えられる。

   そのようなRed Hat系で占有されている中、国産ディストリビューションの「Turbolinux 8/10 Server」が21.3%で3番手につけている。また、同じ国産勢の「MIRACLE LINUX V2.1」や「Vine Linux」なども上位につけており、国産ディストリビューションの今後の成長が期待される。

   Linuxのアップグレードや障害発生時の対応は、「有償サポートサービスの購入」と「独自対応」にはっきりと二分されている。有償サポートサービスを購入する場合、ディストリビューションベンダーから購入するケースは少なく、ほとんどがサーバーベンダーやSIerからの購入となっている。それら有償サポートサービスの満足度は比較的高くなっており、充実したサポートが提供されていることがうかがえる。


導入したLinuxサーバーの満足度

   Linuxサーバーを使用した満足度について聞いたところ、最も高い満足度が得られているのは「導入コスト」となっている。また、「運用コスト」も比較的高い満足度が得られており、Linuxサーバーを導入したことでコスト削減の効果が出ているようである。その他、「安定性」や「処理性能」、「セキュリティ」など全般的に満足度は高く、Linuxサーバーは高い評価が得られている。

導入したLinuxサーバーの分野別満足度 N=230
図2:導入したLinuxサーバーの分野別満足度 N=230
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   Linuxサーバーの運用体制を見てみると、「完全に外部委託」または「障害発生時は外部で対応」という比較的外部への依存度が高いユーザーと、「ある程度の問題なら自社で対応」や「完全に自社で対応」という内部で対応しているユーザーが、ほぼ半々の割合になっている。業種別に見てみると公共や流通などは外部に依存していることが多く、反対にサービス業や組立製造業では自社で対応する傾向が強い。公共はLinuxサーバーの導入率は高いものの、管理者のLinuxスキルはあまり高くないということが言えるのではないだろうか。

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書籍紹介
「Linuxオープンソース白書2006
新たな産業競争力を生む、オープンソース時代の幕開け」

※本連載はインプレスより発行の書籍「Linuxオープンソース白書2006」(ThinkIT監修)から一部抜粋し、転載したものです。
Linuxオープンソース白書 2006
■本書の構成
第1部のユーザー企業利用動向では、605社の情報システム管理者に聞いた独自調査データ177点を掲載。プレゼン用に、すべてのデータをCD-ROMに収録。
第2部の事業者動向では現在から将来のLinuxオープンソースビジネスを解説。
第3部の社会動向ではオープンソースの普及に向けて、教育や法律、そして世界各国の政府から地方自治体の取り組みまでを紹介。
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INDEX
第3回:ディストリビューション
強いRed Hat系ディストリビューション成長が期待される国産勢
  Linuxサーバーにコスト削減の期待を寄せる
Linux/オープンソース白書2006
オープンソースの基礎知識
オープンソースの基礎知識
世界のオープンソース開発プロジェクト
キーマンインタビュー
OSS推進の理由と活動の展望
オープンソースを武器に拡大戦略をとるワイズノット
ERP業界にオープンソースで挑戦するビーブレイクシステムズ
再び拡大期を迎えるLinuxオープンソースビジネス
再び拡大期を迎えるLinuxオープンソースビジネス
オープンソースを中核にした新世代のベンチャー企業
SI事業者におけるオープンソースの位置付けと今後の可能性
組み込み分野の動向を変化させるオープンソース
Linux技術者の認定資格「LPI」国内の現状報告
Linux技術者の認定資格「LPI」国内の現状報告
実態調査で見るユーザー企業の利用動向
第1回 Linuxとオープンソースソフトウェアの認知度
第2回 サーバーOSの導入状況
第3回 ディストリビューション
第4回 技術者教育
第5回 オープンソースソフトウェアの導入意向
成長するLinuxオープンソースビジネス
第1回 レッドハット株式会社(Red Hat K.K.)
第2回 ノベル株式会社(Novell Japan,Ltd.)
第3回 ミラクル・リナックス株式会社(MIRACLE LINUX CORPORATION)
第4回 ターボリナックス株式会社(Turbolinux,lnc.)
第5回 モンタビスタソフトウエア(Montavista Software,lnc.)
第6回 日本アイ・ビー・エム株式会社(IBM Japan,Ltd.)
第7回 日本ヒューレット・パッカード株式会社(Hewlett - Packard Japan,Ltd.)
第8回 日本電気株式会社(NEC Corpotation)
第9回 富士通株式会社(FUJITSU LIMITED)
第10回 株式会社日立製作所(Hitachi,Ltd.)
第11回 デル株式会社(Dell Japan Inc.)
第12回 日本オラクル株式会社(Oracle Corporation Japan)
第13回 日本SGI株式会社(SGI Japan,Ltd.)
第14回 日本ユニシス/ユニアデックス/日本ユニシス・ソリューション(Nihon Unisys,Ltd.)
第15回 リネオソリューションズ株式会社(Lineo Solutions,lnc.)
第16回 SAPジャパン株式会社(SAP Japan Co., Ltd)
第17回 サン・マイクロシステムズ株式会社(Sun Microsystems, lnc.)
第18回 日本BEAシステムズ株式会社(BEA Systems Japan,Ltd.)