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はじめに
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「個人情報保護法から見るセキュアOSの必要性」の連載では、セキュアなOSとしての基本からいくつかのセキュアOSの紹介を行いました。そして現在「セキュアOS」や「SELinux」というキーワードの認知度は高まってきています。
そこで本連載ではLinuxコンソーシアムのセミナーと連動し、各ディストリビュータのセキュリティ・セキュアOSに関する取り組みや考え方を中心として紹介していきます。第1回となる今回は、その前段階としてセキュアOSの動向を紹介します。
Linuxコンソーシアム セミナーのご紹介
Linuxコンソーシアムでは11月9日にセキュリティ・セキュアOSのセミナーを開催します。このセミナーでは、セキュアOSの基本的な解説・紹介から事例を中心とした各セキュアOSの紹介を行います。
さらに、ターボリナックス株式会社、ノベル株式会社、ミラクル・リナックス株式会社、レッドハット株式会社という主要ディストリビュータによるパネルディスカッションを行います。このパネルディスカッションではセキュリティやセキュアOSに内容を絞り、各社のセキュアOSの考え方や取り組み、今後の展望を紹介します。
会員・非会員とも無料ですので、興味のある方は是非ご参加ください。
http://www.linuxcons.gr.jp/
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認知度の高まり
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1年から半年ぐらい前までは「セキュアOS」「SELinux」というキーワード自体の認知度が低く、セキュアOSの概念自体を広めることが必要でした。そのため、筆者を含めたセキュアOS関連の様々な方が講演やセミナー、記事や書籍といった形で広めていますし、「個人情報保護法から見るセキュアOSの必要性」でもセキュアOSを基本的な部分から紹介しました。
その甲斐もあってか最近では、「セキュアOS」「SELinux」といったキーワードの認知度が非常に高くなっています。筆者はセキュアOS・SELinuxの講演やセミナーなどの講師の依頼を受けるのですが、すでにSELinuxをよくご存知の方もいます。そのため、基本から説明するために用意した資料があまり役に立たないこともありました。さすがに詳細まで知っている方は少ないのですが、キーワードや概要を知っている方が増えています。
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興味から利用へのシフト
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最近では、依頼される内容も変化しています。以前は「セキュアOSとは」「SELinuxとは」といった内容が主流だったのですが、最近は「実際に利用するための情報」「最新動向」、「SELinuxに関連するプロダクトの紹介」などが多くなっています。
このように、「セキュアOSとは何か」という興味の段階から「実際に利用を検討しよう」という利用の段階へシフトしてきています。このシフトの大きな要因の1つは、商用ディストリビュータが標準でセキュアOSをサポートしてきたことでしょう。
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著者プロフィール
Linuxコンソーシアム セキュリティ部会リーダー 才所 秀明
日立ソフトエンジニアリング(株) 技術開発本部研究部にて、セキュリティ関連研究に従事。現在セキュアOS「SELinux」の調査研究を担当。セキュアOS「SELinux」の普及推進を目指し、講演、執筆、WG活動などにおいて活動中。
日本オープンソース推進機構 SELinux専門委員会メンバー
Linuxコンソーシアム理事兼セキュリティ部会リーダー
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