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Mitsui NeoCore Center
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NeoCore Forum 2006、XMLDBがキーとなる企業の情報マネジメント事例

2006/5/24
2006年5月23日、品川インターシティーにおいて、三井物産と三井情報開発は「NeoCore Forum 2006 内部統制とコンテンツマネジメント"XMLDBによるアプローチ"」と題したセミナーを開催した。そのレポートの第2弾として、内部統制セッションとコンテンツマネジメントセッションの内容をお届けします。


内部統制評価における文書管理の重要性などが述べられた内部統制セッション

   企業では内部統制や日本版SOX法に向けた取り組みとして、財務などに関する資料の作成・管理およびドキュメントの電子化が求められていることは皆さんもご存知のことだろう。

   こういったドキュメントの管理や検索性といったことが要求される中で、そのようなニーズに応えるソリューションとしてXMLDBが注目されているが、具体的にどのようなアプローチがあるのかについて、このセッションでは事例を踏まえながら、いくつかのアプローチが語られた。


内部統制評価における文書管理の重要性

   プロティビティジャパンの豊倉光伺氏より「内部統制評価における文書管理の重要性」というテーマで、企業としてどのように文書管理に取り組むべきか、その中でも文書化と効率化にどのように取り組むべきかについて語った。

   豊倉氏はアプリケーション統制の文書化についてケーススタディをあげながら説明を進め、文書化の効率化はコスト削減のために必須であることと、SOX法における文書化の要点として標準化と方針の徹底が必要であることを強調した。

アプリケーション統制の文書化と関係の明確化
アプリケーション統制の文書化と関係の明確化


業務プロセスの可視化・共有化

   次に三井物産の迎田秀記氏から、業態変革プロジェクトの一環として新しい経営情報基盤を整備するためのBPRの実行とERPの導入に関する事例の紹介があった。

   同社では7つのコアプロセスを定義して可視化や業務品質の向上を果たすべくNeoCoreXMSを活用した「業務処理マニュアルの整備」を実施して、業務処理マニュアルとなる管理基盤の整備が果たした役割について紹介を行った。

新しく構築したプロセスの流れ
新しく構築したプロセスの流れ


IT統制対応

   三井情報開発の土屋哲雄氏はIT統制の対応とは何か、その全体像から企業として取り組むべき整備プロセスや文書化の必要性から、日本版SOX法に向けた内部体制構築に向けた取り組みやコンサルティングとの関わりといった今取り組むべき流れを詳細に説明した。

IT監査の実情と対応策
IT監査の実情と対応策


XMLの幅広い応用性が述べられたコンテンツマネジメントセッション

   企業の持つドキュメントを管理するといった場合、事務/財務的なものだけではなく、開発情報や営業ツールにも利用する製品データなどのコンテンツの管理も考慮する必要が考えられる。これらの企業内ドキュメントを効率よく管理するためにXMLDBを利用したソリューションの導入がいかに有効的であるかが語られた。


XMLを活用したコンテンツのマルチデバイス展開

   「XMLを活用したコンテンツのマルチデバイス展開」というテーマのセッションでは、「XMLは企業の文書やコンテンツ管理にとどまらず、XMLとXMLDBを活用することによって印刷物やWebサイトだけでなく、携帯電話や情報家電といった幅広いジャンルへのマルチデバイス展開が果たせる」とアドビシステムの阿部成行氏は語った。

   氏はAdobe InDesignというDTPソフトを例にあげ、XMLDB(NeoCoreXMS)のXMLデータをDTPへの展開する例を紹介した。あわせて同社のリッチインターネットアプリケーション開発プラットフォームであるFlex2を説明し、HTMLからリッチクライアントへの移行といった今後のWeb環境の将来像を説明した。

XMLDB(NeoCore)を活用したマルチデバイス展開
XMLDB(NeoCore)を活用したマルチデバイス展開


角川書店が映画情報システムをInDesignで実現

   次にコンテンツ管理というテーマでプロフィード植野氏と角川書店大蔵氏が、Adobe InDesignで構築しているコンテンツ管理/自動組版システムをXMLDBで実現している内容をデモを交えながら紹介した。同社では、TOKYO Walkerなどの全国で発売されているWalker誌やChouChou誌の映画ロードショー情報のWebページをXMLDBを利用して管理を行っているだけではなく、完全に自動組版を実現しているそうだ。

   複数の誌面に同じ情報を掲載する際、修正や訂正が入った情報を適切に組版データへ反映させる必要があるが、これまでのDTPでは実現するのが難しかったそうだ。しかしデータ格納方式にXMLを利用したことによって、データだけではなく文字や画像のトリミングといった編集情報まで格納可能となり、誌面の正確性の向上とともに作業速度もあがったという。

XMLDBを元にしたコンテンツ管理/自動組版システム
XMLDBを元にしたコンテンツ管理/自動組版システム


十数万点におよびパーツのWebカタログ化事例

   最後にキヤノンシステムソリューションの木村氏より、同社が構築しているオリエンタルモーター社のWebカタログの事例紹介があった。このカタログは10数万点にもおよぶパーツが格納されており、自社のWebサイト上で製品のWebカタログとマーケティングツールとして利用することを目的として作られている。このシステムはExcelで登録された仕様や項目定義のデータを基に、多様な製品属性を管理する仕組みとしてNeoCoreXMLを利用したことによって実現できたシステムであるという。

Webカタログのシステム構成
Webカタログのシステム構成