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【HP/Red Hat】 Open Source Summit |
Red Hat Enterpirse Linux システム構築の勘所
2006/11/15
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これを聞けばあなたも今日からLinuxシステム構築できます
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【HP/Red Hat】Open Source Summitを締めくくるセミナーが、日本ヒューレット・パッカード(HP)の古賀 政純氏とレッドハットの藤田 稜氏による「Red Hat Enterpirse Linux システム構築の勘所〜 システム導入のツボ、教えます! 〜」だ。
日本ヒューレット・パッカード株式会社 テクニカルセールスサポート統括本部 シェアードサービス本部 ソリューションセンター 古賀 政純氏
レッドハット株式会社 Senior Technical Consultant 藤田 稜氏
それまでのセミナーとは打って変わって、古賀・藤田の両氏が軽快なトークと共にRed Hat Enterprise Linuxを使った小規模から超大規模システム構築についての設定管理のポイントについて解説した。日ごろシステム構築や運用管理に関わっていても、1万を超えるような超大規模システム管理には接する機会は少なく、興味を持った多くの技術者がつめかけた。
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まずは要件定義を元にしたハードウェアの視点から
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まずLinuxシステムの導入を求める顧客と考慮すべき点、構成例などについて様々な要件ごとに選定のポイントについて語った。小規模なWebサーバからブレードサーバを使ったLinux HAクラスタ、分散データベース、アプリケーションサーバ、そして科学技術計算/回路設計まで、多岐にわたる例があげられた。
詳細な要件定義を元に、システム構成や課題を解説
続けてHPのサーバ製品とRed Hat Enterprise Linuxの対応状況について紹介した。またRed Hat Enterprise Linuxをサポートするための、HPの管理ソフトウェアにも触れた。
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大規模システムで一括インストールはどうするのか
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小規模なシステムでは管理者が1台1台セットアップを行っているケースが多いが、ここではデプロイメントツールを使用し、PXEブートとKickstartによる無人インストールについて、非常に詳細なレクチャーが行われた。
今回ターゲットとして設定しているのは、HPのProLiant DL380シリーズとMSAストレージの「MSA500G2」と「MSA1000」を組み合わせた例だ。
まず通常のCD-ROMからのインストールについておさらいしながら、高度なシステム要件に対応するためのチェックポイントを紹介。特にサーバには「ゲームと娯楽」や「Office関連」「サウンド」といったパッケージはインストールしないこと、と念を押す一幕もあった。
デプロイメントツールの利用では、ターゲットのマシンのパーティション設定までをKickstartで行う方法を紹介。注意点として、インストール中に行われるコンパイル実行について触れた。インストール時にはブート用のカーネルで作業が行われるため、そこでコンパイルしたファイルは実際のカーネル上では動作しない。このため、実際のカーネルでリブートした後にコンパイルを実行するように設定する必要があるとのこと。
さらにProLiant DL380でMSA500G2とMSA1000を使った場合のディレクトリ設定の違いも解説した。
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初期設定から運用管理、そして新機能までを一気に説明
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続いて、初期設定に必要な手順と情報取得の重要性について言及した。主な項目は以下の通り。
- errataカーネルの入手と導入
- Red Hat Enterprise Linuxの基本情報取得
- ProLiant Support Packを使ったドライバの追加
- 外部ストレージの認識
- bondingを使ったネットワーク設定
- カーネルパラメータ調整など
bondingを使うケースでは機種ごとの設定や、利用するアプリケーションによるサポートレベルの違いなども解説。さらにベンチマーク結果を交えながら、用途に合わせたカーネルパラメータの調整についても触れた。
管理ツールについては様々な視点から紹介を行い、藤田氏も知らなかった利用法について古賀氏がレクチャーする一幕も見られた。
最後にRed Hat Enterprise Linux 5で搭載される機能についても言及した。「すでにFedora Core 6を入れている方」と藤田氏が会場に声をかけたが、残念ながら1名のみ。駆け足で機能紹介をすませ「今回のバージョンアップは非常に派手なものになっているので、ぜひFedora Core 6で先取りしてください」と締めくくった。
(ThinkIT編集局 神保暢雄)
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