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日本ヒューレット・パッカードと日本オラクル、SOA導入支援コンサルティング分野で協業

2006/11/29
両社のノウハウを結集しSOA実現の支援体制を強化

   日本ヒューレット・パッカードと日本オラクルは11月28日、企業のSOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)導入をさらに促進するため、SOA導入支援コンサルティング分野における協業を開始することを発表した。

   本協業は、日本ヒューレット・パッカードが蓄積してきたSOA実現ノウハウと、日本オラクルの「DOA(Data Oriented Approach:データ中心アプローチ)」を活用したSOA実現の手法、およびデータ統合ソリューション「Oracle Data Hubs」におけるノウハウを共有するものだ。これにより、既存のDOAにより構築されたシステムのSOAへの移行を支援するという。

   今回の協業の背景には、激しいビジネス環境の変化に迅速に適応できるIT環境を実現したいという企業のニーズに対応するために、標準化技術をベースとして、SOAで他のツールやサービスとの接続を推進していくことが必要になっていることがある。

   多くの企業ではシステムの仕様、設計が業務ごとに孤立する「サイロ化」が進行しているが、サイロ化したシステムは、業務システムごとのデータベース設計がもたらすデータ共有・連携の困難さ、個別最適化されたシステム設計に起因するサブシステム間の連携手続きの複雑化などの問題を抱えている。また、運用におけるコストがかさみ、ビジネス環境の変化への迅速な対応を阻害する要因になっているという現実がある。

   このような環境においてSOAの導入を計画するには、ITを技術とサービスの両方の視点から分析し、サービスの粒度に基づく的確な移行方針を設計できるSOAの専門家が必要であることから、両社の強みを活かし、従来のシステムを支えてきたDOAの手法を踏まえつつ適切なデータ統合とプロセス統合を行うこととなった。その実現のため、SOAへの移行を実現するノウハウや方法論を共有し、展開していくことになったという。

   協業内容の概要は以下の通り。

両社のSOAコンサルティングの強化と連携
日本HPは2006年11月より提供する7つのSOAシステム構築サービス「HP SOA 7 Services」の提供をリードする「サービス指向コンサルティンググループ」を編成している。今回、同グループと日本オラクルのSOAコンサルタントチームの間で、相互のノウハウ、方法論、テンプレートなどの共有を進め、顧客の状況に合わせて両社のノウハウおよび人材を相互補完しながら、DOAを活用したSOAへの移行コンサルティングサービスを提供する。


HPコンサルタントを対象とする、オラクル製品トレーニングの実施
日本HPのコンサルタントを対象とした「Oracle Fusion Middleware」のトレーニングを日本オラクルが実施する。本トレーニングは、日本HP「サービス指向コンサルティンググループ」を対象に特別トレーニングの実施をはじめ、その後日本HPのコンサルタント全域に展開する予定。


日本HPのSOAコンピテンシー・センタに「Oracle Fusion Middleware」製品を導入
日本HPが2005年10月に市ヶ谷本社内に開設したSOAコンピテンシー・センタに「Oracle Fusion Middleware」を導入し、日本HP・日本オラクル両社のエンジニアによる検証を行う。これにより、顧客のシステム環境で起こりうる、同製品とHPおよびパートナー各社の製品との相互接続を検証し、そこで得られた技術情報を公開するとともに、同センタで提供するデモンストレーションにもその成果を反映させる。

問い合わせ先
日本ヒューレット・パッカード株式会社
Tel: 03-3335-9199
http://www.hp.com/
日本オラクル株式会社
Tel: 03-6238-8395
http://www.oracle.co.jp/

(ThinkIT編集局  千本松 歩)