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SOA事例から学ぶサービス設計の勘所
BEA Japan Forum 2006

SOA事例から学ぶサービス設計の勘所

2006/11/29
第一線のコンサルタントが語るサービス設計のポイント

   SOAを実際に進める際には、サービス設計が非常に大きなポイントとなる。その問題を解決したいという人が多数詰め掛けたのが、この「SOA事例から学ぶサービス設計の勘所」だ。日本BEAシステムズ プロフェッショナルサービス本部 プリンシパルコンサルタントの岡嵜 禎氏は、コンサルタントとして様々なプロジェクトに参加した経験だけでなく、日本BEAユーザ会での例をあげ、サービス設計の難しさについて語った。

日本BEAシステムズ プロフェッショナルサービス本部 プリンシパルコンサルタント 岡嵜 禎氏
日本BEAシステムズ プロフェッショナルサービス本部
プリンシパルコンサルタント 岡嵜 禎氏


   「実際にサービス設計についてお話する前に、まずサービスを定義したいと思います。ここで述べるサービスとはビジネスのユーザがその処理を認識できるものとし、再利用しやすい形のものとします」と前置きし、実際のサービス設計の手法について解説した。実はこのサービスの定義が最も現場やユーザ会で議題となるもので、そのコンセンサスがなければその後のプロジェクトに大きく影響するという。

   SOAにおいて最も重要なポイントは、ビジネスサービスの独立性と共に再利用性も高める必要があるとのこと。さらに開発者の視点とユーザ側の視点では、1つのサービスを設計する場合にも大きな差があるという。特に利用者側から見た場合は、要件定義や徹底したヒアリングを行わなければ決定できないと述べた。

セッションではサービス設計のポイントについて具体的な例をあげて解説された
セッションではサービス設計のポイントについて具体的な例をあげて解説された

   さらに実際に開発する段では、トップダウンとボトムダウンの2つの設計が考えられるという。その場合にはシステムプロセス分析が有効であり、フローを書く場合には各サービスが単機能なものか分岐するものかといった点も考えてレイヤリングすべきと語った。

   最後に、岡嵜氏は以前上司から言われた「物事は複眼で見よ」という言葉を上げ、複数の視点からサービスを考えて一歩ずつ着実に進めて行くことが重要だと締めくくった。

(ThinkIT編集局  神保 暢雄)