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IPA、コモンクライテリア会議とオープンソースの実証実験を発表
独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

IPA、コモンクライテリア会議とオープンソースの実証実験を発表
  2005/7/20
日本で国際コモンクライテリア会議が開催

   独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)2005年9月28日〜29日にITセキュリティ評価認証に関する国際会議である「第6回 国際コモンクライテリア会議」を東京で開催する。

   本日の発表では、コモンクライテリアがどのようなものかを説明した。情報セキュリティ国際標準ISO/IEC15408(CC:コモンクライテリア)を使用することで、ユーザに安心感を与え、ベンダーには国際競争力を高めることができるとする。

   現状の取得率で見ると、デジタル複合機(プリンタ+ファクシミリ+etc)が高い。また、評価保障レベル(EAL)では、3あたりがあれば一般企業には十分とし、実際にEALを取得した製品の中でも3が多い。この評価は国際相互承認協定(CCRA)が受け持ち、例え日本の製品で日本語の説明を受けて取得したものであっても、海外で通用する。



第6回:国際コモンクライテリア会議の日本開催
http://www.ipa.go.jp/event/iccc2005/
デスクトップオープンソースの実証実験

   IPAはLinux専用デスクトップPC利用による実証実験を行った。小中学校を対象にデスクトップLinuxを導入し、OSSデスクトップの実用性の検証および課題解決をはかった実験で、3089名の生徒が参加し、PC307台が導入された。

   実験結果としては、生徒は問題なくOSSデスクトップに順応し、教師の80%以上が授業に支障がないとの回答得るとともに、Linux PCに完全移行した学校もでた程だと発表する。また、クラスルームPC管理ソフトウェアを開発し、サポートの負担を減らすことにも成功している。このオープンソースソフトウェア活用にむけての実証実験だが、ThinkITでも7月22日から連載が予定されているので興味がある方は、是非読んで欲しい。

   また、KNOPPIX利用による実証実験として、1CDのLinuxの活用についての実験も発表した。運用性・利便性に優れ、対象生徒の78%が「今後もKNOPPIXを使いたい」との回答得たと発表。一方囲で、直ぐ現場に向かう立場の商業高校の生徒からは商用製品の習得を重視したいという声も上がったという。

   実質無料であるOSSを使うことでコストの削減にも成功している。KONPPIXシステムのソフトウェアコストは353,200円(40人学級の場合)になり、商用ソフトウェアの場合だと4,000,000円にはなるという。ハードウェアやサポートのコストはほぼ同じであり、ソフトウェアの分だけコストを削減できるものとしている。



学校実証実験成果公開サイト
http://www.ipa.go.jp/software/open/2004/stc/eduseika.html