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NEC Software Summit 2005 |
NEC、Software Summit 2005を開催 - その2 2005/10/31
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NECソフトウェアビジネスユニットは10月21日にSoftware Summit 2005を開催した。そのサミットのレポートの第2弾をお届けします。
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経営資源のムダを可視化する「RFID Manager」
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RFIDは、見えにくかった人やモノの動作・状態変化などを管理する技術として注目されている。このRFIDを活用したシステムを容易に導入できるのがRFID Managerである。
NEC 第二コンピュータソフトウェア事業部 松田 礼子氏は「RFID Managerによって情報をリアルタイムに検知し可視化することで、経営資源のムダを排除できる」と語る。
NEC 第二コンピュータソフトウェア事業部 松田 礼子氏
RFIDの導入というと、「システムの構築に数百万円かかってしまうというイメージがあるが、RFID Managerは最小構成で6万円で、スモールスタートが可能」とし、「階層構成により、大規模システムに拡張していくことができる」と松田氏は語る。最小構成とはPC1台の5万円分と専用のリーダ/ライタの1万円分である。
松田氏は「すでに実証実験や導入事例が多くあり、様々な分野で適応が可能で、その実用性は証明されつつある」という。例として巨大ショッピングモールのサービスロボットのシステムをあげ、「位置補正をGPSで行うと構築費用が高いが、RFIDを用いれば安くできる」と語る。
また業界標準のEPCCgloal(注1)に対応しており、企業間をまたぐような商品に関しても対応している。
注1:
EPCglobal
グローバルでEPC(Electronic Product Code:電子製品コード)を発行/管理するとともに、RFID、EPC、ネットワークからなるEPCネットワークの国際標準化に取り組んでおり、NECを含めて現在401社が加盟。
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.NETを中心とした「次世代プラットフォーム」
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マイクロソフト株式会社 デベロッパー&プラットフォーム統括本部 執行役 統括本部長 鈴木 協一郎氏は「2000年に.NETというビジョンを打ち出し、ここにきて.NETのビジョンは完成したといえるだろう」と語る。
年々増加するインターネット人口を引き合いに出し、「これからのシステムはただ繋げるだけでなく、人と人、ビジネスとビジネス、サービスとサービスを繋げることが重要だ」と鈴木氏は語る。
マイクロソフト株式会社 デベロッパー&プラットフォーム統括本部 執行役 統括本部長 鈴木 協一郎氏
さらに鈴木氏は「既存の資産には様々なプラットフォームがあり、それをどれか1つに統一することは難しくなっている」とし、「オープンスタンダードを強力にコミットしていきたい」と語った。
また今後出荷予定のVisual Studio 2005、SQL Server 2005、BizTalk Server 2006の3つの製品についても鈴木氏は以下のように紹介した。
- Visual Studio 2005
- 「従来よりも50から70%のコーディング量を減らせる」と語り、生産性の向上が期待できると考えられる。
- SQL Server 2005
- 「BI(注2)の機能をSQL Serverに統合した」ことを強調し、統合レポーティングと分析ツールによって情報の可視化が実現できると考えられる。
- BizTalk Server 2006
- BizTalk Server 2006は企業に存在する様々なミドルウェア、ERPパッケージ、データソースなどをつなげるプラットフォームであり「ビジネスプロセスの構築、管理を最適化できる」と語る。
現在、アメリカではプロフェッショナル開発者の約半分(53%)が.NETを使用している。しかし日本においては40%である。鈴木氏は「勝った負けたではなく、SIerの場合はJavaも.NETもやることによって、ビジネスチャンスが増えるだろう」と語り、.NET技術者を育成していくこと明らかにした。
最後に「パートナー企業の持つノウハウをいかした形で協業を行いたい」と述べ、「新しいイノベーション、新しい価値を生み出していくのが重要である」と語る。
注2:
BI(ビジネスインテリジェンス)
企業情報のデータを統合的に管理して、分析を行い企業経営に役立てること。
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ビジネスモデルの変化に俊敏に対応できる「GdFrame」
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機能単位で構築したシステムだと変更を加えていくうちにデータベースは複雑化してしまう状況に対して、NEC 小島 眞奈美氏は「GdFrameは統一構造のデータベースのためそれを解消する」という。
NEC 小島 眞奈美氏
GdFrameの特徴としてはサプライチェーンをデマンドとサプライの1つとして捉えて管理ができる。小島氏は「デマンドとサプライが一緒になっているので、欠品などが出た場合の対応が早い」と述べた。実際の例として、従来のレガシーシステムでは4人で2週間検討して諦めた仕様変更が半日で対応できたことをあげた。
5W1Hに則り、発生する情報を整理することで情報を統一させ、機能ごとに分かれていたデータを統合することで、業務用件に依存しない普遍のデータベースを実現できる。
かんばん方式(注3)への移行の事例をあげ、「基幹システム全体のTCOを3分の2に削減し、アプリケーション開発期間を最大で約4分の1に短縮した」と語り、評価も含めて2ヶ月で移行ができたことを例に取り、コストと時間の効果を強調した。
注3:
かんばん方式
「かんばん」と呼ばれる管理の道具を用いて、「必要なものを必要な時に必要な量だけ生産して運ぶ」というジャストインタイムを実現する仕組み。
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