疲弊するWebサイト構築・運用の現状を考える
成果を出すことだけが、Webサイトの存在価値を証明する
筆者がWeb制作に取り組み始めてから、はや15年以上の月日が流れました。その間に、Web構築のためのワークフローを何度か作成してきました。
年月を経て、Webサイトもビジネスで有効に利用される状況を迎えることができました。こうなると、Webサイトを制作する方は、ビジネスを加速するためのツール作成を求められるようになります。
紙や、その他のメディアがそうであったように、時代の要求に応えて、メディアの制作手法は、激変していきます。そんな中、Webサイトのワークフローは15年間それほど激しい変化を見せませんでした。
しかしこの数年、ユーザーがツールとしてインターネットを利用するようになってくると、そもそものワークフローに問題が生じてきました。それは、クライアントからのオーダーが「運用」「アクセス解析」等のキーワードになってきたことでも明確です。現在のWebサイト構築手法は、そもそも「運用」や「アクセス解析」など視野に入れていないのです。だから「SEO」をやる会社「アクセス解析」をやる会社等々、それぞれが別のサービスになっています。
ここから垣間見えるのは、現在の制作会社の制作手法では、クライアントや、そもそもユーザーそのもののニーズに対応したWebサイトの構築はできない状態になっているということです。そもそも、更新性に優れ、集客性に優れ、分かりやすく見やすいWebサイト構築手法が存在しないからなのです。
筆者が所属する株式会社キノトロープでは、5年以上前からCMS(コンテンツマネジメント)の手法を導入したWebサイト構築を進めてきました。このノウハウこそが、新しい世代のWebサイト構築手法になると確信しています。
- Webサイトで成果を出したいクライアント
- 運用コスト捻出(ねんしゅつ)に四苦八苦しているWebマスター
- 運用で苦労している制作者
- Web構築をスムーズに行いたいWebディレクター
そんな人たちは、ぜひこの連載を読んで、ヒントをつかんでもらえれば幸いです。
図3:実際の制作例「飲料商品ページ」(クリックで拡大) テンプレートそのものにも、有効な成果を出すための施策が求められる。ユーザの目的(ゴール)とWebサイト上の出口を定めることで、成果の出るテンプレートの検討を行う必要がある。有効な成果を出せるテンプレートこそが、真のユーザービリティーを実現可能である。 |
次回は、テンプレートが必要な理由と、Webでのテンプレートのあり方について解説します。