Windows AzureでのMySQL = ClearDBを攻略しよう!

2012年9月26日(水)
浅見 城輝

OSSのインストールを競う技術者向けコンテスト「インストールマニアックス」の入賞者の面々が、Windows Azureのコンピューティング、データ管理、ネットワークの新機能を中心に、リレー形式で詳しく説明していく本連載。

5回目となる今回はWebサイトからも利用できるMySQLをテーマにご説明します。

本記事で紹介する操作手順などはWindows Azure サブスクリプションを申し込み後に、プレビュー機能の申し込みが必要となっていますので、こちらも合わせて参照してください。
→ Windows Azure サブスクリプション申し込み Step by Step

Windows AzureでMySQLが利用できるようになったことは、今までの本連載の記事でも紹介してきました。

Windows AzureのMySQLは、ClearDBというサードパーティのDatabase-as-a-Serviceを利用しています。

ClearDBはWindows Azure上にMySQL 5.5を構築し、それをWindows Azure用のDatabase-as-a-Serviceとして提供しており、以下の4つのプランが提供されています。

プラン 価格/月 DBサイズ 同時接続数 性能
Mercury 0 20MB 4 Low
Venus $9.99 1GB 15 Moderate
Saturn $49.99 5GB 30 Moderate
Jupiter $99.99 10GB 40 High

Windows Azure Webサイトの作成と同時に作成できるMySQLデータベースは、このMercuryプランに該当します。

その他のプランはWindows Azureのポータルサイトから契約することはできません。そのため、ClearDBのWindows Azure用のページから申し込みをします。

今までの記事を読むと、Windows AzureでのMySQLはWebサイトでなければ利用できないと思われたかもしれません。確かにWindows Azureの新管理ポータルではWebサイトの作成と同時にMySQLを構築するしか方法がありません。

しかし、このClearDBのWindows Azure用のページから登録をすることで、クラウドサービスや仮想マシンからもMySQLを利用することができます。

ClearDBの可用性

ClearDBは独自のSQLルーターを構築して高可用性を実現しています。

異なる2つのリージョンにエンドポイントデータベースを配置し、それぞれがマスタとなるレプリケーションを構成していています。

ClearDB CDBR Routerがエンドポイントデータベースの状態を監視して、一つのデータベースに障害が発生した時には、アプリケーションからの接続をもう一方のデータベースに自動的にリダイレクトします。

高い可用性を持つClearDBの構成(ClearDBのWebサイトより引用)

これによりClearDBは24x365のサービス提供を実現しています。

それではClearDBのサイトからWindows Azure用のMySQLデータベースを作成し、クライアントからそのデータベースに接続してみましょう。

株式会社pnop

ネットワーク機器メーカーでの情報システム、DB管理パッケージベンダでのコンサルタント、フリーランスを経て、株式会社pnop(http://www.pnop.co.jp/)代表取締役。
クラウドやデータベースのコンサルティングを中心にWebシステムの構築やWindows 8、KINECT開発なども行う。最近は、Windows AzureでPHPやLinuxなどの非マイクロソフトなテクノロジを利用してサービスを動かすことに喜びを感じる日々。

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