夢のミニ四駆を作る前に、これまでのミニ四駆について学ぼう

2013年2月4日(月)
藤原 敬弘

はじめに

皆さんはミニ四駆を知っていますか?あまり知らない人はいないと思いますが、ミニ四駆は1980年代からタミヤが発売しているモーター駆動のカーモデルです。

2012年、そのミニ四駆が30周年を迎えました。つまり、今のWeb業界を支えている76世代や86世代のエンジニアにはとても懐かしく、思い入れの深い存在です。そして、この76世代や86世代に支えられ、今再びミニ四駆が注目されつつあります。当時のミニ四駆からさらに進化し、新たに様々なパーツや種類が発売されています。

様々な電子部品を組み込んで「夢のミニ四駆」を作る(クリックで拡大)

この連載では、この進化したミニ四駆を今の技術を使い、子供の頃に出来なかったミニ四駆の制御を実現していきます。

子供の頃の夢の実現

ミニ四駆で遊んでいた世代には、大きく分けて第一世代と第二世代が存在します。

第一世代
『ダッシュ!四駆郎』を見ながら遊んでいた世代。メインのマシンとして、ブーメランJrやエンペラー、スーパーエンペラーをよく利用する。ホイールの径の大きい、大径ホイールとスパイクタイヤが標準装備。
第二世代
『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』を見ながら遊んでいた世代。メインのマシンとして、マグナムやソニック、トライダガーなどのフルカウルミニ四駆をよく利用する。ホイールの径の小さい、小径ホイールが標準装備である点と、ボディがこのホイールを覆う形状が特徴。グレードアップパーツが沢山発売され、GPカップが開催された世代。

『ダッシュ!四駆郎』…1989年10月から1990年にかけてテレビ東京系列で放映。
『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』…1996年1月から1998年12月にかけてテレビ東京系列で放映
(※Wikipediaより)

筆者は両方の世代にまたがってブームを体験しましたが、特に第二世代で盛り上がった『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』では、

  • 「いっけー!マグナム!」
  • 「負けるな!ソニック!」
  • 「マグナムトルネェエエド!」

などと叫ぶとミニ四駆が速くなったり、障害物を避けたり、必殺技を繰り出したりしました。ですが、僕らのミニ四駆に対して、これらのセリフを放っても、決して速くなったり、障害物を避けたり、ましてや必殺技など出すはずもありませんでした。

しかし、大人になった僕らの知識と、現在のテクノロジーを持ってすれば、これらのことは比較的容易に実現できるのではないでしょうか。こんな考えから生まれたのが、FULLER株式会社で作った「KINECTミニ四駆」です。

このKINECTミニ四駆は、TechWave主催の「花Tech 2012」に展示したものです。多くの子供達が僕らのミニ四駆で遊び、大はしゃぎしてくれました。また、ミニ四駆で遊んでくれたお子さんの親御さんから、メッセージも頂きました(FULLERのブログリンク)。

この連載を通し、こんな夢のあるミニ四駆を作ってみましょう。

FULLER株式会社

1986年生まれ。北海道苫小牧市出身。苫小牧工業高等専門学校卒業。
Fuller, Inc. CTO
Webプログラマ、よく利用する言語はPython。Pythonコミュニティによく出没する。
趣味でArduinoやRaspberry Piなどを使って、便利なものを自作する。

twitter: @wutali / github: https://github.com/wutali

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