楽天の商品カテゴリから商品を検索できるプログラムを作る

2013年8月21日(水)
薬師寺 国安

今回紹介するサンプルプログラムは、楽天で取り扱う商品から、自分のほしい商品カテゴリを表示して検索ができるようにする、オンラインショッピングに役立つ内容です。

画面が表示されると商品のカテゴリ一覧が表示されます(図1)。カテゴリを選択して、画面の上方でマウスの右クリックをすると、検索項目の入力欄が表示されます。検索項目を入力して「Yes」アイコンをタップします(図2)。検索項目に該当する情報がタイルで一覧表示されます(図3)。任意のタイルを選択すると、詳細情報がブラウザ内に表示されます(図4)。ブラウザの画面から、前の画面に戻るには、マウスカーソルを左隅上に移動し、表示される小さな画面をタップします。

図1:商品のカテゴリが表示されている。「本、雑誌、コミック」のカテゴリを選択し、画面情報でマウスの右クリックをする(クリックで拡大)
図2:検索項目にタッチと入力して「Yes」ボタンをタップした(クリックで拡大)
図3:「タッチ」に関するコミックの情報がタイルで一覧表示されている(クリックで拡大)
図4:「タッチ」に関するコミックの詳細情報がブラウザで表示されている(クリックで拡大)

実際に動かした動画は下記のようになります。スマホで撮影した動画のため、見難い点はご了承願います。

サンプル一式は、会員限定特典としてダウンロードできます。記事末尾をご確認ください。

プロジェクトの作成

VS 2012のメニューから[ファイル(F)/新規作成(N)/プロジェクト(P)]と選択します。
次に、「テンプレート」から「Windows ストア」を選択し、右に表示される項目名から「新しいアプリケーション(XAML)」を選択します。「名前(N)」に任意のプロジェクト名を指定します。ここでは「RakutenSearch」という名前を付けています。
ソリューションエクスプローラー内のRakutenSearchプロジェクトの配下に、カテゴリ名を記録した、リスト1のXML文書ファイル(RakutenGenreId.xml)を取り込んでおきます。

リスト1 XML文書ファイル(RakutenGenreId.xml)

<?xml version="1.0"?>
<Items>
  <genreId title="CD,DVD,楽器">101240</genreId>
  <genreId title="インテリア,寝具 ">100804</genreId>
  <genreId title="おもちゃ,ホビー,ゲーム">101164</genreId>
  <genreId title="キッズ,ベビー,マタニティ">100533</genreId>
  <genreId title="キッチン,日用品雑貨,文具 ">215783</genreId>
  <genreId title="ジュエリー,腕時計">216129</genreId>
  <genreId title="スポーツ,アウトドア">101070</genreId>
    ~<genreId><genreId>繰り返し~
</Items>

楽天 APIの使用

今回は楽天のAPIを使用します。詳細については下記のURLを参照してください。
→ 楽天商品検索API

ApplicationIDが必要になりますので、下記のURLより「会員登録」をして、表示される画面の指示に従って、必要項目を入力し、ApplicationIDの取得を行ってください。既に会員になられている方はログインすると図5のような画面が表示され、アプリID/デベロッパーID(applicationId / developerId)が表示されていますので、これをメモしておいてください。このApplicationIdをプログラム内で使用します。

図5:筆者のApplicationIdが表示されている(クリックで拡大)

コントロールの配置

ツールボックスからデザイン画面上にScrollViewerコントロールを1個配置し、その子要素としてGridViewコントロールを配置します。
情報をタイルで表示するプロジェクトに遷移するためにFrameコントロールを1個、戻る(←)ボタンとなるButtonコントロールを1個配置します。
マウスの右クリックで表示されるバーのAppBarコントロールを1個配置し、その子要素としてStackPanelコントロールを1個配置します。Marginには5を指定して余白を設け、OrientationプロパティにはHorizontalを指定して、オブジェクトのスタック方向を水平方向とします。
StackPanelコントロールの子要素として、TextBlockコントロールを1個配置し、Textプロパティに「検索項目」と指定します。
次に、コントロールを1個配置します。次に「Yes」ボタンとなるButtonコントロールを1個配置します。

書き出されるXAMLコードをリスト2のように編集します。レイアウトは図6のようになります。

リスト2 書き出されたXAMLコード(MainPage.xaml)

(1)プロパティ要素内に、Key名がGridViewTemplateという要素を配置しています。
子要素として要素を配置し、枠線の幅に3、CornerRadiusに12を指定して四隅を丸め、背景色にGold、枠線の色にCrimsonを指定します。
子要素として要素を配置します。Textプロパティにtitleをバインドし、文字色にNavyを指定します。ここでTextプロパティにバインドする名称は、VBコードのクラス内で定義するプロパティ名です。

(2)要素の子要素として、名前がGridView1という要素を配置します。
ItemTemplateプロパティにStaticResourceで(1)で定義したGridViewTemplateを参照させて、指定します。

(3)情報がタイルで表示されるプロジェクトに遷移する、名前がmyFrameという要素を配置します。

(4)名前がbackButtonという

(5)名前がAppBar1という要素を配置します。このバーはマウスの右クリックで、表示、非表示を切り替えられます。

(6)要素の子要素として要素を配置します、OrientationプロパティにHorizontalを指定して、オブジェクトのスタック方向を水平とします。

(7)さらに、要素の子要素として、Textプロパティに「検索項目」と指定した要素を配置します。
次に、名前がsearchTextBoxという名前の要素を配置し、検索項目の入力欄とします。最初の状態ではReadOnlyにTrueを指定して編集不可としています。
最後に、名前がokButtonという

<Page
  x:Class="RakutenSearch.MainPage"
  xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation"
  xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml"
  xmlns:local="using:RakutenSearch"
  xmlns:d="http://schemas.microsoft.com/expression/blend/2008"
  xmlns:mc="http://schemas.openxmlformats.org/markup-compatibility/2006"
  mc:Ignorable="d">
  <Page.Resources>(1)
    <DataTemplatex:Key="GridViewTemplate">(1)
      <Border BorderThickness="3" CornerRadius="12" Background="Gold" BorderBrush="Crimson">(1)
        <TextBlock Text="{Binding title}" Foreground="Navy" Width="400" FontSize="30" Padding="5"/>(1)
      </Border>(1)
    </DataTemplate>(1)
    </Page.Resources>(1)
      <Grid Background="{StaticResourceApplicationPageBackgroundThemeBrush}">
      <ScrollViewerHorizontalAlignment="Left" Height="667" Margin="10,91,0,0" VerticalAlignment="Top" Width="1346">(2)
        <GridViewx:Name="GridView1" Height="630" Width="1290" FlowDirection="LeftToRight" ItemTemplate="{StaticResourceGridViewTemplate}"/>(2)
      </ScrollViewer>(2)
      <Frame x:Name="myFrame" HorizontalAlignment="Left" Height="677" Margin="13,81,0,0" VerticalAlignment="Top" Width="1343"/>(3)
      <Button x:Name="backButton" HorizontalAlignment="Left" Height="53" Margin="13,10,0,0" VerticalAlignment="Top" Width="74" Style="{StaticResourceBackButtonStyle}"/>(4)
      <AppBar Background="DarkGreen" Margin="10,0,10,668" Height="100" x:Name="AppBar1">(5)
        <StackPanel Margin="5" Orientation="Horizontal">(6)
          <TextBlockHorizontalAlignment="Left" Height="53"  TextWrapping="Wrap" Text="検索項目" VerticalAlignment="Center" Width="158" FontFamily="Meiryo UI" FontSize="36" FontWeight="Bold"/>(7)
          <TextBoxx:Name="searchTextBox" HorizontalAlignment="Left" Height="53"  TextWrapping="Wrap" VerticalAlignment="Center" Width="399" FontFamily="Meiryo UI" FontSize="36" FontWeight="Bold" IsReadOnly="True"/>(7)
          <Button x:Name="okButton" HorizontalAlignment="Left" Height="91" VerticalAlignment="Center" Width="98" Style="{StaticResourceYesAppBarButtonStyle}" IsEnabled="False"/>(7)
        </StackPanel>(6)
      </AppBar>(5)
      </Grid>
</Page>
図6:各コントロールを配置した(クリックで拡大)
  • 楽天の商品検索APIを使って、商品のジャンル別検索を行うアプリサンプル

薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basic プログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット PROJECT KySS を結成。2003年よりフリーになり、PROJECT KySS の活動に本格的に参加、.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindows ストア アプリを多数公開中

Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。

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