属性付きテキストによるテキストの装飾(後編)

2014年9月30日(火)
西方 夏子(にしかた・なつこ)
UIKit徹底解説 iOSユーザーインターフェイスの開発
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この記事は、書籍『UIKit徹底解説 iOSユーザーインターフェイスの開発』の内容を、Think IT向けに特別公開しているものです。

前回に続き、属性付きテキストに使用できる属性について解説していきます。

NSShadowAttributeName

テキストに付加するシャドウを示すNSShadowオブジェクトです。

NSTextEffectAttributeName(iOS 7以降)

テキストエフェクトを示すNSStringオブジェクトです。
現在、エフェクトの種類としてはNSTextEffectLetterpressStyleのみ使用可能です*3

*3 iOS 7対応のデバイスで、iPhone 4以外で使用可能です。

[ソースコード29] レタープレス効果を適用したテキストを生成

NSAttributedString *letterpressText =
[[NSAttributedString alloc] initWithString:@"Letterpress"
              attributes:@{NSTextEffectAttributeName: NSTextEffectLetterpressStyle}];

上記の例で生成したテキストを表示した結果が下図です(図10)。

図10: 効果なしテキスト(上)とレタープレス効果を適用したテキスト(下)

NSLinkAttributeName(iOS 7以降)

テキスト内にリンクを埋め込むためのNSURLオブジェクトまたはNSStringオブジェクトです。詳細は「データや画像の検出と埋め込み」(次回公開)で解説します。

NSAttachmentAttributeName(iOS 7以降)

テキスト内に画像等を埋め込むためのNSTextAttachmentオブジェクトです。
詳細は「データや画像の検出と埋め込み」(次回公開)で解説します。

NSBaselineOffsetAttributeName(iOS 7以降)

ベースラインを指定するためのNSNumber(float)オブジェクトです。

NSObliquenessAttributeName(iOS 7以降)

グリフの傾斜を示すNSNumber(float)オブジェクトです。

NSExpansionAttributeName(iOS 7以降)

グリフの縦横比を示すNSNumber(float)オブジェクトです。
値は比率の対数で示され、0で変化なし、正の値を指定すると平体、負の値を指定すると長体となります。NSExpansionAttributeNameの値を変化させた際の表示結果を示します(図11)

図11: NSExpansionAttributeName属性の指定(上から順に0.3、0.17、0、-0.17、-0.3)

著者
西方 夏子(にしかた・なつこ)

ソフトウェアエンジニア。大手電機メーカーにおける組込みソフトウェアの開発を経て、現在は個人でiOS向けのアプリケーションを開発している。代表作であるローン計算アプリ「iLoan Calc」は、個人の方のみならず、多くの不動産業、金融業の方からも愛用されている。『iPhoneアプリ開発エキスパートガイド iOS6対応』(共著・インプレスジャパン刊)、『上を目指すプログラマーのためのiPhoneアプリ開発テクニック iOS 7編』(共著・インプレスジャパン刊)などの執筆にも携わり、現在は執筆業を中心にアプリ開発と育児を両立中。

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