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クラウドホスティング移行でやりがちな4つの大きなミス

2016年11月23日(水)
ReadWrite Japan

ビジネスでコンピュータを使うのであれば、クラウドホスティングについて聞いたことがあるだろう。クラウドコンピューティングとも呼ばれているこれは、ファイルやアプリケーションその他のリソースをリモートサーバに置くものだ。クラウドホスティングの明らかな利点は、インターネットに接続可能なデバイスであればどこからでもアクセスできることである。ほかにも挙げるとすれば、下記の通りだろう。

  • チームの間で同じデータをリアルタイムでシェアできる
  • クラウドストレージはハイエンドなハードディスクを買うより安く上がるようになってきている
  • コンピュータやハードディスクが故障したり盗難されても、クラウドに保存されているデータにアクセスできる

クラウドをどう使おうとしているかにもよるが、クラウドホスティングに移行することは比較的簡単なことだ。だが、経営者のなかにはコストをかけたり、クラウドの利点をフル活用しなかったり、最悪の場合データを損失するというミスを犯す者もいる。

以下は、クラウドコンピューティングに移行する際に犯すべきではない4点だ。

ミス1 : サービスプロバイダを間違える

定評のあるサービスプロバイダを選ぶことは非常に重要だ。すべてのデータをリモートサーバに写す前に、これまでデータを失った客がいないかどうかをオンラインレビューで調べるべきである。

クラウドコンピューティングの需要は、駆け出しの起業家たちに安価なクラウドホスティングを提供することで多くが成り立っている。だが、プロバイダがバックアップをおこなっていない状態でサーバに問題が起きれば、保存されたリソースを失うことになる。

プロバイダにサーバのバックアップをおこなっているか、どれだけのバックアップがおこなわれるのか、を必ず問うべきだ。

クラウドへのアップロードやダウンロードの際、データが暗号化されるかどうかも確認すべき点である。もっとも安全なプロバイダでは、ブラウザやアプリを使ってデータにアクセスする場合に暗号化されていることが要求される。URLに“https://”とあるかどうか確認するべきだ。

ほかに重要な確認点は、保存されたデータが暗号化されるか否かだ。これについては、プロバイダのサービス条項を読めば分かることだろう。暗号化されていない状態で重要なデータを保存するべきではない。

ミス2 : クラウドホスティングの利点をフル活用しない

クラウドといってもさまざまなものがあるが、経営者の多くはこれをフル活用できていない。ビジネスプロセスを最適化することでクラウドホスティングは、「時短」と「コスト削減」を実現させてくれるものだ。

定評のあるサービスプロバイダを選べば、クラウドに保存したデータのバックアップを取る必要はなくなる。デジタルリソースをクラウドに移行する前に、ストレージのバックアップの手間を最小化できるかどうかを確認するべきだ。

また、家でもオフィスでも仕事をするのであれば、コンピュータから別のコンピュータまで常にデータを移す必要もないだろう。ネットに繋がるデバイスからコンテンツは常にアクセス可能なのだ。

さらに、クライアントや従業員もクラウド上のファイルやアプリにアクセス可能だということも大きな利点となりうる特徴だ。たとえば、従業員たちによるリアルタイムのコラボレーション、そしてクライアントがプロジェクトの進捗を随時確認できる点などが挙げられる。

ミス3 : 必要な帯域幅の見積もりを誤る

十分な帯域幅を購入していない場合、アプリケーションは遅くなる。ありがたいことにクラウドストレージは安価であり、ニーズに応じて帯域幅を柔軟に変更することができる。よりコストを削減したいのであれば、データの圧縮や冗長データの削減をおこなうといい。

ミス4 : クラウドに完全移行しない

経営者の多くはこれまで実績のあるビジネスプロセスに妥協してしまいがちだ。第三者のホスティングプロバイダを信頼し、重要なデータを預けるという判断は容易なものではない。だが、まず第一に「ミス1」にある点をクリアすれば、データの安全性は守られるのである。

数多くの従業員を抱えているか、実店舗を運営しているか、フリーランスとして働いているかに関わらず、クラウドホスティングに移行することで「作業効率の向上」と「コスト削減」が実現できるだろう。以上4つの誤りを犯すことがなければ、クラウドコンピューティングの利点を最大限に活用できるはずだ。

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RICHARD PARKER
[原文4]

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