リバースproxyの構築方法と設定の概略を以下に示します。
まず、2つのサーバーのうち一方にApache 2.2(注6)を、mod_proxy/mod_rewriteを有効にしてインストールします。コンテンツ圧縮を行うためにmod_deflateも有効にしておくと良いでしょう。
※注6:
Apache 2.0でもOKですが、後述するmod_proxy_balancerを利用することを考慮してここでは2.2を使います。
コンパイルはリスト1のように行います。
リスト1:リバースproxy用Apacheのコンパイル
$ tar zxvf httpd-2.2.2.tar.gz
$ cd httpd-2.2.2
$ ./configure --prefix=/usr/local/httpd_docs \
--enable-proxy \
--enable-rewrite \
--enable-deflate \
--with-mpm=prefork
$ make
$ sudo make install
ここでは、
- インストール先を/usr/local/httpd_docsに指定
- mod_proxyを有効
- mod_rewriteを有効
- mod_deflateを有効
- mpmにはpreforkを使用
というオプションでビルドしています。インストールが完了したら基本設定を行います(ここでは割愛します)。KeepAliveを有効にするのをお忘れなく。
そしてhttpd.confにリスト2のようにmod_rewriteのルールを記述します。
リスト2:mod_rewriteの設定
RewriteEngine on
RewriteRule ^/images/ - [L]
RewriteRule ^/css/ - [L]
RewriteRule ^/(.*)$ http://192.168.0.10/$1 [P,L]
- 画像は/images以下にあり、それはリバースproxy自身で処理する
- スタイルシートは/css以下にあり、それはリバースproxy自身で処理する
- それ以外はダイナミックコンテンツなので、バックエンドサーバー(ここでは192.168.0.10)にproxyする
という設定になります。
もう一方のサーバーはmod_perlを有効にしたApacheをインストールしてアプリケーションサーバーとして構築しておきます。
これでリバースproxy側にリクエストを行うと、/imagesと/css以外のリクエストはバックエンドのアプリケーションサーバーに転送され、期待した通りに処理が行われることでしょう。
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