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だからあなたの会社のシステムは動かない 〜システム発注担当者の悩みを解決します〜
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第7回:発注担当者に必要なもの(2) 〜社内調整、SEとの付き合い方〜
著者:システムクリエイト 田中 徹 2005/1/6
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SEとの付き合い方
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開発会社とは、どのように付き合っていけばいいのでしょうか。あくまでも業者として強い姿勢で臨むのか、開発をお願いしているという立場なのか…。実際はそのどちらでもないということは、ある程度分かると思います。
システム開発とは、発注側と開発側の共同作業です。お互いに「いいものを作る」という同じ姿勢が大切であり、パートナーと言えるでしょう。
では、会社同士の話ではなく、発注担当者とSEの人間同士の付き合い方というのは、どうすればいいのでしょうか…。
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距離をおき過ぎては損をする
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開発会社のSEは、開発中何ヶ月にも渡りあなたの会社に常駐するようになります。
その中で、担当者の判断というよりは、その上司の指示で、開発会社の人間とはなるべく距離をおくようにする会社もあります。お客さんと部外者との区別をつけ、必要以上に親しくならないための考えなのでしょう。しかしこれは非常にもったいないことです。スムーズな情報交換を行うためにはある程度、人間同士として親しくなる必要もあります。親しいからこそ本音が出たり、オープンにされていない話も聞けます。
昼食を一緒にしている時などに聞ける話の中には、あなたにとって役立つことも多いのです。
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親しすぎても失敗する
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SEとの距離が近すぎて失敗する発注者もいます。長年に渡って同じ開発会社を使っていると起こるケースですが、その場合あまりにもこちらの本音を言い過ぎて損をしたり、開発会社に甘える隙を与えることにもなります。
スケジュールの遅れや、納品物の不備にクレームを言いづらくなりますので、必要以上に親しくなることも避けたほうがいいでしょう。
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ちょうどいい距離感とは?
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SEもあまり距離を置きたくないと思っています。スムーズな情報交換のためには、親密である方が何かとやりやすいからです。発注担当者としては、ビジネスパートナーとして親しくなるのはいいのですが、親しくなり過ぎないように言葉遣いは注意しましょう。友達のようになってしまってはいけません。
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緊張せずに昼食などをいっしょにできる関係で、成果物に対して不満があればきちんと言える、というのはむずかしいかもしれませんがそれを意識していてください。
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関係を長く続ける
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あなたにとっていいSEにめぐり合えたら、その開発会社を、そのSEをずっと使い続けたいと思うでしょう。開発会社の方でも、「うちのあのSEはあのお客さんに信頼されているので、優先的に仕事をさせよう」と思うはずです。
ここまでの関係が築ければ、別の案件で、多少畑違いの業種という場合でも、そのSEに担当させたくなるのではないでしょうか。
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著者プロフィール
システムクリエイト有限会社 田中 徹
代表取締役。1963年生まれ。MS-DOS時代から、汎用機−PCでのデータ送受信を行ってのチャート(金融業)、表・グラフ描画(財務系)などのシステム開発を行う。
社内人事管理(勤怠・人材活用)、流通業、制御系の分野や集計業務なども手掛ける。ソフトウェアハウスや大手開発会社まで多数の現場で開発を経験し、33歳で独立。現在は各業種・分野でSEとして、またシステムコンサルタントとして活動中
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