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Biz/Browserで経営の効率化を実現する
第３回：「Biz/Browser」の機能紹介
著者：
アクシスソフト 永井 一美
2005/11/10
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グラフ・プラグイン
Biz/Browserは標準機能としてグラフを表示するGraph Classを持っています。Biz/Browserは基幹業務、特に入力の多い定型業務をターゲットとして開発をはじめました。その頃は高機能なグラフ表示機能は必須ではなかったため、この機能の強化はしていませんでした。しかしクライアントの描画エンジンは高速となり、システム利用者が直感的にデータを判断することができるグラフは、情報系において非常に有効な方法となっています。
Biz/Browser XEにおいては、追加されたプラグイン機能を利用した「グラフモジュール」（開発元：株式会社エヌジェーケー）を提供しています。Biz/Browserは業務系のフロントに特化しているため、グラフ機能も3Dによる表現や見た目の派手さだけでは顧客要件を満たせません。
グラフを作る際にはタイトルや凡例を付加する、多要素を色で区別する、網掛けをする、要素のデータ数値をグラフ内に表示する、データの持つ特性を効果的に表すことを考えたりします。
情報系としての利用ではデータは固定ではなく当然変動します。データ量により軸タイトルの文字が重なったり、要素の表示数値が重なったりします。印刷の需要は常にありますので、印刷機能は重要です。「カラーで印刷できないので、モノクロでも要素を区別可能にしたい」「画面上では問題なくとも、印刷したら文字が重なっている」「網掛けがプリンタ機種によりわからない」「文字の大きさが違う」などの問題が発生します。
グラフモジュールはこれらの問題を自動調整しています。このモジュールは「DataNature」という販売10年の実績があるBI（Business Intelligence）ツールのグラフ機能をベースとして、SVG（ScalableVectorGraphics）仕様に変換してBiz/Browserにプラグインとしたものです。同じモジュールとしての互換はなく別モジュールですが、長年のグラフに対するノウハウが詰まっています。
では次に調整に関する具体的なグラフの例をあげてみます。
要素値の表示調整
図8は調整されていないため、要素の値表示が重なっています。図9のように表示されなければいけません。
図8：修正前の円グラフ
図9：修正後の円グラフ
軸タイトルの表示調整
図10の軸タイトルは重なって認識できませんが、調整機能により、図11では段分けされて表示されています。
図10：修正前の棒グラフ
図11：修正後の棒グラフ
グレースケールでの印刷調整
図12のような色合いのものをそのまま白黒印刷するとプリンタによって要素の差を判断できないことがあります。
図12：グレースケールで認識できないカラーグラフ
どんなプリンタで白黒印刷をしても問題ないよう、グレースケール調整により図13のように調整します。また、カラーでも白黒でも隣り合う要素はコントラストを意識して調整されています。
図13：グレースケールに調整されたグラフ
グラフ表示のあり方を考えると様々なデータのケースに対して調整が必要です。これらの調整方法はすべてノウハウが蓄積されたものであり、一朝一夕のものではありません。グラフは運用時に実データとしてダイナミックに変化し、色、数値、網掛け、大きさ、重なり、印刷など調整が必要なキーワードはたくさんあります。しかし、開発者に集中して開発をしてもらうのはこういったレイアウトの部分ではありませんので、これらの調整をアプリケーション構築側に強いるのは困難ですから、ツールを効率的に利用するべきでしょう。
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著者プロフィール
アクシスソフト株式会社 永井 一美
アクシスソフト株式会社 執行役員プロダクト事業部長
SI会社にてオフコンでのアプリケーション開発やメインフレームでのOS開発、PCでの開発、品質保証業務などを経験、SI事業部門の管理者を経てアクシスソフトに入社。入社時より一貫して製品事業に携わる。特にBiz/Browserにおいては、「確かなUIによりエンドユーザの生産性を高め業務に対するモチベーションを持っていただくことが、企業全体の生産性を押し上げる」との信念で推進している。
INDEX
第3回：「Biz/Browser」の機能紹介
「Biz/Browser」の事例紹介
「乗車案内」との連係
グラフ・プラグイン
