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第3回:レポートを作成しよう
著者:ビーブレイクシステムズ  川本 博之   2006/3/9
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サブレポートの作成手順

   続いてサブレポートを作成してみましょう。

   リスト型レポートの各行にグラフや表などのサブレポートを組み込み、レコード別のグラフや表を出力します。今回は店舗一覧をメインレポートとして、店舗別のグラフや表をサブレポートとして組み込んでいきます。
デザインファイルの作成とデータソース設定

   メインとなるリスト型レポートを新規作成しましょう。これは「店舗一覧」を使用しますので、すでに作成してあるものをコピーして新たなファイルを作成します。デザインファイルをコピーすればデータソースとデータセットもコピーされますので新たな設定は必要ありません。

   店舗一覧には後ほどサブレポートを組み込むために、サブレポート用の行を新たに追加しておきます。


サブレポートの作成

   サブレポートとなるグラフや表を作成します。サブレポートは「グラフの作成」で作成した「売上推移グラフ」でもよいですし、新たに作成してもよいでしょう。ただし、メインレポートは店舗のリストなので、サブレポートには店舗コードをパラメタに設定してある必要があります。

   今回はサブレポートとして売上テーブルと商品テーブルから「売上一覧表」を新たに作成しました。

サブレポートの作成
図7:サブレポートの作成
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


サブレポートの組み込み

   作成したサブレポートのデータセットと表をメインレポートに組み込み、メインレポートの「店舗一覧」の各行にそれぞれ店舗別の「売上一覧表」を表示させます。

   組み込みは「売上一覧表」で使用しているデータセットを「店舗一覧」へコピーし、サブレポート用の行に作成した表をコピーするだけです。

サブレポートの組み込み
図8:サブレポートの組み込み
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   プレビューで確認してみましょう。

サブレポートのプレビュー
図9:サブレポートのプレビュー
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


メインレポートからのパラメタ作成

   プレビューを見るとサブレポート行の「売上一覧表」はすべて同じデータが表示されています。サブレポートとメインレポートのパラメータの受け渡しがされていないからです。

   サブレポートのデータセットデフォルト値にメインレポートの店舗コードを設定することにより、サブレポートが店舗別に正しく表示されます。

   組み込んだ「店舗一覧表」を選択し、プロパティエディタのバインドタブから、デフォルト値を変更します。式ビルダーで「使用可能なデータセット」にメインレポートで使用しているデータセット「StoreListDataSet」から店舗コードである「row["STORE_CODE"]」を選択します。

   プレビューでサブレポートが店舗ごとに出力されていることを確認してみましょう。

サブレポートの出力の確認
図10:サブレポートの出力の確認
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

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株式会社ビーブレイクシステムズ  川本 博之
著者プロフィール
株式会社ビーブレイクシステムズ  川本 博之
Javaスペシャリスト。前職ではJava専業ソフトウェアハウスにおいてプロジェクトリーダーとして活躍。現職ではオープンソースに関する技術の研究活動を日々行なう。常に、ビジネス設計を意識したユーザが使いやすいシステム構築を心掛けている。


INDEX
第3回:レポートを作成しよう
  はじめに
  パラメータの作成
サブレポートの作成手順
  CSSインポート機能