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ビジネスの道具としてのデータベースFileMaker Proを使う
第4回:誰もが使える検索機能
著者:
パステル 井上 利幸
2006/9/5
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FileMaker Proの柔軟な検索機能
前回、FileMaker Proを使って複数行で表示するレイアウトを作りました。FileMaker Proはデータベースソフトですから本来の特長は検索機能にあります。
Microsoft Excel(以下Excel)には検索の機能としてオートフィルタがあります。オートフィルタは列に入っている内容がプルダウン表示できるくらい少ない場合はとても便利ですが、列に入っている内容がすべてバラバラのものを探すときは便利とはあまりいえません。
FileMaker Proは一般に普及しているデータベースソフトでは唯一結果からの絞り込みと対象の拡大という機能を持っています。では、FileMaker Proの検索について紹介しましょう。
直感的な検索
FileMaker Proを使って検索を実行するとき、Microsoft Accessのように特別の画面で設定を行う必要はありません。今表示されているレイアウトのまま、左側のモードタブから虫眼鏡の形をしたボタンを押します。あるいは画面左下のポップアップメニューから検索を選択します。
検索モードになるとメニューの一部が変わります。また、一覧表示レイアウトでも表示されるのは1レコード分だけです。画面の印象はレイアウトモードに近いですね(図1)。
図1:検索モードの画面 フィールドへ直接検索語を入力します
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
FileMaker Proの検索は基本が初心者モードになっています。検索ではよく「前方一致」「中間一致」「完全一致」といった専門用語が表示されて、どの方式を使うかを選択するものが見受けられます。確かにデータベースの内部構造ではこれらの処理は明確に分けられています。そしてほとんどのデータベースでは「中間一致」は「前方一致」や「完全一致」に比べて検索にかかる時間がかかります。
ところが、FileMaker Proを使うときは画面に表示されているフィールドに検索したい言葉をそのまま入力します。書名フィールドに「障害」という言葉を入力して「検索」ボタンを押すとすぐに結果が表示されます。しかも実際の検索は「中間一致」の検索になります(図2)。
図2:検索結果画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
結果は2件表示されました。ただ、データベース構築後にはじめて検索した場合は時間がかかることがあります。データベースでは検索をはやくするため「索引(インデックスとも呼ばれる)」を作ります。ほとんどのデータベースではユーザがどのフィールドの索引を作るかを指定しますが、FileMaker Proでは最初の検索時に自動的に作成されますからユーザは索引を意識する必要はありません。
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著者プロフィール
有限会社パステル 井上 利幸
代表取締役
丸善株式会社で図書館システムを構築しながら、コンピュータ専門誌でExcelやFileMakerの記事を執筆していた。情報系のシステムでみんなが使えるツールを構築する仕事を得意とする。現在はITシステムや情報系システム構築のコンサルタントも引き受けている。
INDEX
第4回:誰もが使える検索機能
FileMaker Proの柔軟な検索機能
対象レコードの拡大と絞り込み
中間一致用索引の生成
レコード処理