【ネットワーク教習所】
サービスを守るネットワーク監視
第1回:サービスを止めないために
著者:シンクイット編集部
公開日:2008/03/06(木)
増え続けるサービスとその変化
2008年3月の特集「ネットワーク教習所」の木曜日では、ネットワーク監視について取り上げる。
近年、インターネットの利用が拡大してきている。以前は、普及率という観点で高い数値を示していたが、実際の利用率は低かった。それが最近では、実際の利用率も高まってきている。企業内における業務での利用が増えていることに加えて、さまざまなサービスがオンライン化しており、インターネットの利用は業務外においても加速しているからだ。例えば、Amazonなどのサービスはその顕著な例だろう。
また、これまで一方向だった利用が、双方向に変化しつつある。例えば、ブログやSNSで提供されているのはサービスのインフラであり、コンテンツはユーザが作成する。これまでも双方向の利用はあったが、近年ではユーザ層が大きく広がっており、ネットワークの利用量が増えている。
ネットワークの利用量という意味では、Youtubeなどのような動画のサービスもあげられる。これまで映像というとテレビのように一方向であったが、Youtubeではユーザがコンテンツをアップロードして提供する形となる。利用率だけでなく、情報量も以前にくらべて大きくなってきているのだ。
止められないシステム
これらのサービスを提供しているシステムには、サービスを止めない仕組みが求められている。企業のビジネスの主軸としてこれらのサービスを提供している場合、システムの停止は大きな損失を生むからである。
また、サービスのレスポンスも大きな要素だ。似たようなサービスがある場合、細かなサービスの違いも大きな差として生まれてくることはあるが、サービスを利用する際のレスポンスがユーザにとって選択する基準となり得る。情報量が増えている現在では、特に大きな要素といえよう。
ページ遷移に時間がかかったり、検索に時間がかかったり、さまざまな面で待たされることはユーザにとっては、好ましい状況ではない。早いレスポンスであればあるほど、うれしいものである。
つまり、どれほどすばらしい内容のサービスであったとしても、システムが停止してサービスが提供できなかったり、レスポンスが悪く快適なサービスを提供できなかったりすれば、ユーザはサービスを利用しなくなる可能性があるのだ。
では、どう対処していけばよいのか。その対応策としてネットワーク監視がある。 次のページ