パフォーマンスも求められる

先ほど述べたように、現在ではさまざまなサービスを選択する際に、サービスのレスポンス（パフォーマンス）も求められている。冒頭でも述べたように、サービスを利用する際のレスポンスがユーザにとって選択する基準となり得るからだ。サービスのレスポンス、つまりネットワークの性能は、サービスレベルとして管理されるケースもある。そのため、十分なパフォーマンスが出ていることを確認する必要がある。そのためのネットワークの監視である。

また、実際にパフォーマンスの低下を確認し、その対策を講じる場合、ハードウェア的なスケールアップの方法がまっさきにあがってくる。CPUやメモリなどを強化することで、より高い負荷に耐えられるようにし、パフォーマンス向上をはかるのである。また、ソフトウェアによる負荷分散を行うことで、パフォーマンスを向上する方法もある。

しかし、注意すべき点がある。パフォーマンス向上策にはさまざまな方法があり、適切な対応をしないと効果がないことがあるからだ。「サーバ負荷の原因を探れ！」でも解説しているが、パフォーマンスが出ない原因の特定をすることが重要である。

そのような場合にもネットワーク監視をしっかりと行っておくと、どの部分に負荷がかかっているかを特定することができ、適切な対応が行えるだろう。

ネットワーク監視をより深く

今回はインターネット上のサービスを引き合いに出し、ネットワークの監視について紹介した。ネットワークの監視は、サービスだけでなくネットワークにつながったさまざまなシステムやコンピュータを守るために必要になってきている。

また、一口にネットワーク監視といっても、多種多様なネットワークの情報を収集する必要がある。今回紹介した、障害やパフォーマンス以外にも、サービスが正常に稼働しているかどうかや、セキュリティなどの項目である。

そこで、第2回以降では、ネットワーク監視についてさらに深く解説していく。3月13日（木）の第2回をぜひ楽しみにしていただきたい。 タイトルへ戻る