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| 大手通信機器ベンダーの事例 | ||||||||||||
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大手通信器ベンダーでは、製品ラインごとの売上分析をBusiness Intelligent(BI)にて行っていたが、図4、表2のような状態から、新製品を投入してその新製品の売り上げ分析がBIで可能となるまでに8週間もの時間がかかっていた。
表2:セマンティック統合適用前のプロセス
大手通信機器ベンダーでは、新商品を投入して8週間も売り上げ分析ができない状況は、製造計画・在庫管理上大問題であると判断し、この状況を改善すべくエンタープライズ・セマンティックWebの適用に踏み切る。 具体的には、ETLやJavaプログラム、ストアドプロシージャ、Excelシートにそれぞれ定義ならびにコーディングされていたデータ変換/データ集計の情報を排除するために、それらの情報をすべてRDFとOWLに置き換え、リポジトリにて一元管理した。そして、一元管理されたRDFとOWLを推論エンジンが読み込み、データ変換/データ集計する仕組みに移行した。 その結果、新商品投入後の変更はRDFの追加とOWLの変更だけとなり、BIで売上分析が可能になるまでの時間を8週間から1週間に短縮した。 ![]() 図5:セマンティック統合適用後 出典:野村総合研究所 |
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| 統合化技術とセマンティックWebのまとめ | ||||||||||||
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Webの検索性を高める技術として長い間、学術的な研究分野の1つとして扱われてきたセマンティックWebだが、過去の取り組みの中から統合技術として応用できることがわかってきている。それは従来の統合技術/統合製品の問題を解決するものでもあった。 これまではベンチャー企業の製品を使った先進的なユーザー企業での適用に留まっていたエンタープライズ・セマンティックWebも、大手ベンダーによるベンチャー企業の買収により、先進的なユーザー企業以外へも広く適用が進むと思われる。 8月21日に米webMethodsが、米Cerebraの資産を買収したと発表した。Cerebraは筆者も訪問したことがあるエンタープライズ・セマンティックWeb製品のベンチャー企業である。このように大手ベンダーにより技術が買われ、大手ベンダー製品に組み込まれることで広く普及する下地が整いつつある。 最初の用途は限定的なもの(WebMethodsではソフトウェア資産管理)となりそうだが、その応用範囲は広い。そろそろセマンティックWeb技術を真剣に学ぶ時期にきたのかもしれない。 |
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