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ビジネスの道具としてのデータベースFileMaker Proを使う
第6回:関数とスクリプトを使いこなして自動処理へ
著者:
パステル 井上 利幸
2006/10/2
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請求日の設定
ボタンを使ってレイアウトを変える仕組みを紹介しました。先ほど作ったのは請求書から見積書を表示する部分でした。今度は見積もり書から請求書を表示するボタンを作ってみましょう。
単純にレイアウトを変えるだけなら、先ほどと同じ方法で見積書にレイアウトを変更するボタンを作れば良いのですが、請求書の日付を提出先の締め日に合わせて自動的に設定できればと思います。そこでまずは得意先テーブルに請求日を追加します。
請求日は通常「5日」「10日」「15日」「20日」「25日」「月末」など5日刻みになっていますので、値一覧からドロップダウンリストで選択するようにします。FileMaker Proではテーブルへのフィールド登録時にそのフィールドが使う値一覧を設定できます。フィールドのオプションで値一覧名にチェックを付けて、値一覧を選択しますが、値一覧はまだ作ってありません。しかし、心配はありません。ここで「値一覧の定義」を選択すれば直接値一覧を作ることができます(図3)。
図3:フィールドオプションの画面
値一覧の作成
値一覧は定義画面にある「作成」ボタンを押して行います。「値一覧名」に後から判断できるよう適当な名前を付けます。今回は「締め日」としました。次に値一覧の内容を設定します。締め日の値一覧には「5」から「月末」までそれぞれ改行して入力します。月末以外はそのまま数値を利用しますので、半角数字のみで入力します(図4)。
図4:値一覧の定義画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
値一覧に使えるのは直接記述する文字列だけではなく、特定のフィールドに入っている文字列、あるいは他のファイルの値一覧がそのまま使えます。今回、得意先の入力では得意先コードを直接入力していますが、これを得意先のコードを使った値一覧から選択するようにもできます。
この場合、必要なのは得意先コードですが、表示するときは得意先名も必要です。こうした要望は当然ですから、FileMaker Proの値一覧ではフィールドのデータを使うときは2つのフィールドを設定することができます(図5)。
図5:値一覧の設定で「フィールドの値を使用」を選択した画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
得意先コードと得意先名を設定すると、実際にフィールドに入力されるのは最初のフィールドである得意先コードだけですが、表示されるのは得意先コードと得意先名の両方です。作成された値一覧が一覧表示されますので、目的の締め日を選択します。新しく追加した締め日を得意先登録の画面にも追加します。
残念ながらただ追加しただけでは、通常の編集ボックスになっていますので、レイアウト上で「フィールド/コントロールの設定」を開き、表示形式を「ドロップダウンリスト」に変更します(図6)。
図6:フィールド/コントロールの設定画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
得意先コードではドロップダウンリストで得意先コードと得意先名が並んで表示されます(図7)。
図7:フィールドを組み合わせた値一覧を使った画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
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著者プロフィール
有限会社パステル 井上 利幸
代表取締役
丸善株式会社で図書館システムを構築しながら、コンピュータ専門誌でExcelやFileMakerの記事を執筆していた。情報系のシステムでみんなが使えるツールを構築する仕事を得意とする。現在はITシステムや情報系システム構築のコンサルタントも引き受けている。
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